茨城・那珂に住む鈴木京子さん(78)を取材。去年82歳で亡くなった夫 利明さん(享年82)。夫の死後、京子さんのもとに1通の手紙が届いた。夫は生前、保険会社が加入者に行っているサービスを利用していた。京子さんに対し手紙を書き残し保険会社が保管する。自身の死後、保険金が支払われた後に手紙が京子さんに届けられる仕組み。50年前に結婚した2人。夫は家では口数が少なく京子さんにねぎらいの言葉をかけることはあまりなかった。夫は62歳の時、脳梗塞で右半身がまひ。その後の不自由な生活を京子さんが支えてきた。夫が亡くなって2週間後、最期の手紙に書いてあったのは慣れない左手で書かれた京子さんへの感謝の言葉だった。
手紙のサービスを提供している生命保険会社。死亡保険に加入している人であれば無料で利用でき5年前にサービスを始めて以来、登録件数はおよそ20万に上っている。親しい人に残す人生最期の手紙。その取り組みは證大寺 昭和浄苑でも行われている。 この日、亡くなった男性の四十九日に合わせ最期の手紙が開封された。手紙には「阿弥陀仏の願いを聞いて迷いの世界に戻ることなく真実の世界に生きていきたい」と書かれていた。お寺では残された家族が亡くなった人に対して返事を書くことを勧めている。この取り組みを始めた證大寺の住職、井上城治さん。現在、預かっている最期の手紙は800通以上に上る。特別につくられたこの施設で保管され、本人の死後、遺族に渡される。最期の手紙を始めたきっかけは井上さん自身の経験にあった。24歳の時先代の住職である父が亡くなり1200年続く寺を継ぐことになった。重圧に押し潰されそうになっていた時、支えになったのが父が残したメッセージだった。書かれていたのは寺が建立された経緯。そして最後に井上さんへの言葉が記されていた。寺が始めた最期の手紙。残された家族が亡くなった人に対して手紙を書き続けるケースもある。この場所を毎月訪れている人もいる。その後、寺でおたき上げされる手紙。亡くなった人と残された人をつないでいる。
手紙のサービスを提供している生命保険会社。死亡保険に加入している人であれば無料で利用でき5年前にサービスを始めて以来、登録件数はおよそ20万に上っている。親しい人に残す人生最期の手紙。その取り組みは證大寺 昭和浄苑でも行われている。 この日、亡くなった男性の四十九日に合わせ最期の手紙が開封された。手紙には「阿弥陀仏の願いを聞いて迷いの世界に戻ることなく真実の世界に生きていきたい」と書かれていた。お寺では残された家族が亡くなった人に対して返事を書くことを勧めている。この取り組みを始めた證大寺の住職、井上城治さん。現在、預かっている最期の手紙は800通以上に上る。特別につくられたこの施設で保管され、本人の死後、遺族に渡される。最期の手紙を始めたきっかけは井上さん自身の経験にあった。24歳の時先代の住職である父が亡くなり1200年続く寺を継ぐことになった。重圧に押し潰されそうになっていた時、支えになったのが父が残したメッセージだった。書かれていたのは寺が建立された経緯。そして最後に井上さんへの言葉が記されていた。寺が始めた最期の手紙。残された家族が亡くなった人に対して手紙を書き続けるケースもある。この場所を毎月訪れている人もいる。その後、寺でおたき上げされる手紙。亡くなった人と残された人をつないでいる。