再審制度は死刑が確定していた袴田巌さんが事件から58年もの月日を経て2024年にやり直し裁判で無罪が確定したことから手続きの迅速化などを求める声が大きくなった。今回の議論の結果取りまとめられたのが『要綱案』で、賛成10、反対3で取りまとめられたが、肝心のえん罪被害者や支援する弁護士からは『救済から遠ざかっている』、『改悪案』などと批判が出ている。現在は再審を求めると『再審請求審』という再審を開始するか決める審理がある。そこで認められてはじめて『再審』が始まる。要綱案では請求審に入る前に裁判所が調査を行い、ふるいにかける『スクリーニング』の規定が新たに入った。その後、検察官が持つ証拠をどれだけ見せてもらえるかについては『再審の請求理由に関連するもの』と条件がついた。また、長期化の原因と指摘されていた再審開始に対する検察官の不服申立については禁止する規定は盛り込まれなかった。スクリーニングについて「門前払いになる」、見せてもらえる証拠が今より少なくなるのではという声があがっている。さらに検察官の不服申立でえん罪被害者を救うまでの迅速化が図れないなどとしている。こうした声に要綱案に賛成した学者らからは法律をどう使うか、つまり運用で対応ができると反論。そこで要綱案の「付帯事項」に運用についての注意点が盛り込まれた。証拠開示については「範囲が不当に狭くならないように、検察官の不服申立は「慎重かつ十分な検討を確実に行う」などと記載された。ただ弁護士らは「実効性の担保がない」と反論。対立は色濃いままとなった。要綱案は今後、国会で審議される予定だが、えん罪に苦しむ人が速やかに救済される法制度となっているか、再審に関わる裁判官・検察官・弁護士は制度をどう運用すべきかじっくり確認する場にする必要がある、などと伝えた。
