セブン&アイ・ホールディングスは、きょう開いた取締役会で、井阪隆一社長が退任し、後任として社外取締役のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏を就任させる人事を決めた。ことし5月に開く株主総会を経て、正式に就任することになる。デイカス氏は、大手スーパー、西友の最高経営責任者を務めるなど、小売り業での経営の経験が長く、会社では改革を加速させるため、初めての外国人のトップを選んだ。また、会社は併せて、北米でコンビニ事業を展開する子会社の株式を、来年の下半期までにアメリカ市場に上場させるほか、傘下のイトーヨーカ堂などコンビニ以外の事業を束ねるヨークホールディングスを、アメリカの投資ファンド、ベインキャピタルに8147億円で売却すると発表した。ヨーク・ホールディングスには、セブン&アイと会社の創業家が改めて出資を行い、合わせて40%の株式を保有するということだ。その上で、会社では、これらによって得た資金をもとに、2030年度までに総額2兆円に上る巨額の自社株買いを行うことにしている。セブン&アイは、創業家側による会社を非上場化する計画が白紙となったことを受けて、自社単独でいかに企業価値を向上させるかが課題となっていた。
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