財務省がきょう発表した去年1年間の貿易統計によると、輸出額は107兆913億円でおととしより6.2%増加して比較可能な1979年以降過去最大となった。中国向けの半導体製造装置の輸出額が伸びたほか、外国為替市場で円安傾向だったことから米国向けの自動車の輸出額が伸びたことなどが主な要因。一方、輸入額は112兆4238億円とおととしより1.8%増加した。米国からのパソコンなどの電算機類の輸入額は増えたが、エネルギー価格が下落したことで原油や石炭などの輸入額は減少している。この結果、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5兆3326億円の赤字となり、赤字額はおととしの9兆円余りから44%縮小した。またあわせて発表された先月の貿易収支は1309億円の黒字だった。台湾やシンガポール向けの半導体の製造装置や電子部品などの輸出額が伸びたことが主な要因で、6か月ぶりの貿易黒字となった。