学生以外の短時間労働者が厚生年金に加入するには週20時間以上・従業員数51人以上の企業で働き、賃金が月8万8000円以上(年収約106万円以上)が要件となっている。厚生労働省はこのうち、企業規模と年収の要件について撤廃する方向で調整している。最低賃金が引き上がっていることで週20時間ほど働くと年収106万円を上回る人が増えているため、実態に即して年収要件を撤廃し、週20時間以上の要件のみを維持する方針。賃金の要件を撤廃すると毎月の保険料の負担が増えて手取りは減少するが、受け取れる年金は増加するため、将来の保障を手厚くする狙いがある。厚労省は今後審議会などで議論して年内にとりまとめ、来年の通常国会に法案を提出したい考え。