アメリカの先月の消費者物価指数は前の年の同じ月と比べて3.0%の上昇となった。上昇率は4か月連続で拡大し堅調な雇用や個人消費を背景に根強いインフレが続いていることが改めて示された。アメリカ労働省が12日に発表した先月の消費者物価指数は前の年の同じ月と比べて3.0%の上昇となった。上昇率は前の月を0.1ポイント上回って4か月連続で拡大した。また、変動の大きい食品やエネルギーを除いたいわゆるコアの物価指数は前の年の同じ月と比べて3.3%の上昇だった。上昇率は前の月より0.1ポイント高くなった。いずれも市場予想を上回り、堅調な雇用や個人消費を背景に根強いインフレが続いていることが改めて示された。項目別では前の年の同じ月と比べて新車の価格が0.3%、ガソリン価格が0.2%、それぞれ下落した一方、輸送費が8.0%、住居費が4.4%、食品が2.5%上昇するなど生活に身近な項目の値上がりが目立っている。FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は「利下げを急ぐ状況にはない」という考えを繰り返し表明していて今後の利下げペースが焦点になる。