日本銀行では今日から金融政策決定会合が開かれる。最大の焦点はマイナス金利政策の解除などについて日銀がどのようなシグナルを発するかとのこと。今月7日に国会に出席した植田総裁は、年末から来年にかけてと具体的な時期を示した上で、「一段とチャレンジングになる」と発言した。市場では早期にマイナス金利が解除されるのではとの見方が広まり、円相場は大幅に円高が進んだ。しかし植田総裁は、2%の物価目標が「見通せる状況ではない」とも話し、大規模金融緩和の継続姿勢を崩していない。今回は賃上げの動向などを見極める構えであることから、市場ではマイナス金利解除に踏み切るという見方は多くない。ただ経済状況を巡っては、物価上昇率が目標の2%を19か月連続で上回る他、来年度に高い水準の賃上げを行う企業も出始めるなど、「賃金と物価の好循環」が出来つつあるとして、マイナス金利解除の条件が整ったとの声も強くなっている。会合の結果は明日公表される。