自らオーナーを務める田んぼで収穫された米を持参し、インタビューに応じたのは、初入閣した鈴木憲和農水大臣。農水省の元官僚で、趣味はおいしいお米探し。座右の銘に現場が第一を掲げている。前任の小泉氏は就任10日後には備蓄米を小売店に放出し、価格高騰を抑える試みを行ったが、鈴木農水大臣は備蓄米を放出するべきだったのは去年の春先から夏にかけてと指摘した。コメ価格は5kgあたり4142円と依然として高止まりしている中で打ち出したのが「おこめ券」。国がやらなければならないことは本当に困っている方にしっかり支援が届くことだとした。石破政権で増産に転換したコメ政策。コメの生産量は今年約748万tになる見込みで需要量を上回る見通し。しかし、農水省の関係者によると、来年は今年の需要量と同じ711万t程度に減らす方向で調整しているという。去年まで主食用と飼料用を4:6の割合で生産していたコメ農家は今年すべて主食用に切り替え、来年からは東京ドーム約1個分に当たる5万平米の田んぼを新たに借りて40万平米にまで拡大予定。すでに種籾を購入しているため、再来年までは減産することは難しいという。
