東京都中央区で開かれた卒業式。出席したのは、12歳から60歳までの27人。不登校の影響で、思うように学校の卒業式に参加できなかった人たち。新たな区切りにしてもらおうと、不登校の子どもを支援する企業などが今回、卒業式を企画した。今回の企画で校長を務めたタレントの中川翔子さんは、不登校の経験がある。卒業式に出席した1人、埼玉県の女の子、小学6年生。学校を休みがちになったのは小学1年生のころ。親友が転校したことがきっかけだった。その後も一部の同級生や教員との関係に悩み、去年6月からは学校に行っていない。今はオンラインのフリースクールに通っている。歴史研究のクラブを立ち上げるなど、居場所を見つけることができた。ただ、在籍する小学校の卒業式に出席できない自分に複雑な気持ちも抱えている。このため今回の卒業式に参加することにした。30年の時を経て、卒業式に参加した人もいる。長野県の永井あゆみさん。高校時代、クラスになじめなかったことで、徐々に学校に行けなくなった。その後、病気も重なって留年し退学せざるをえなかった。卒業する同級生たちを保護者席から泣きながら見送ったことが、当時の思い出。今、カウンセラーとして働く永井さん。不登校の小中学生が34万人余りと過去最多となる中、きょうの式で「みんなもきっっとこれから大丈夫」と伝えた。