阪神淡路大震災の発生から30年。香南市赤岡町にある南国警察署の香南警察庁舎は、南海トラフ巨大地震で津波が押し寄せ、2階部分までの浸水被害が想定されている。このため警察署では、浸水想定区域の外にある香南市消防本部に警察の機能を一時移転させる協定を結んでいて、きょうは警察官や消防隊員20人余りが参加して、初動の対応訓練が行われた。訓練は南海トラフ巨大地震が発生し、震度6強の揺れを観測したという想定で行われ、揺れが収まったあと警察官たちは災害対応に使用する無線機などの資機材を箱に入れて車両に積み込み、約600メートル離れた消防本部に移動した。消防本部に到着すると、管内にある駐在所の署員と連絡を取り合い、被害情報を収集するなどの災害対応に当たっていた。また、消防本部では消防隊員がドローンを飛行させ、上空から被害の状況を確認するなど、南海トラフ巨大地震を想定した初動の対応を確認していた。