米FRBのパウエル議長は22日、米・ジャクソンホールで開かれているシンポジウムで講演した。この中で今月発表の雇用統計について「この異常な状況は雇用の下振れリスクが高まっていることを示唆している。こうしたリスクは急激な解雇の増加や失業率の上昇という形で急速に顕在化する可能性がある」などと述べ、労働市場が減速するリスクが高まる場合には雇用のデータを踏まえて利下げを進める可能性を示唆した。
今回のパウエル議長の講演は、トランプ大統領がパウエル氏に対して繰り返し利下げを求めてきたこともあり世界的に注目されていた。パウエル氏はこれまで「労働市場は堅調」だとして利下げを急ぐことに慎重だったが、講演では一転して雇用の下振れリスクを強調した。金融市場では驚きを持って受け止められ、来月のFRBの会合での利下げに向けて軌道修正を図ったとの観測が広がった。このため22日のニューヨーク株式市場では利下げで景気が下支えされるとの期待が広がり、ダウ平均株価は840ドルを超える大幅な値上がりとなって約8カ月ぶりに終値での最高値を更新した。またパウエル氏は今回の講演で「トランプ政権の関税措置が物価上昇という形で明確に現れ、金融政策の舵取りをする上で困難な状況にある」と述べた。パウエル氏は労働市場が減速するリスクとインフレが再び進むリスクを天秤にかけて利下げをするかどうか判断することになる。
今回のパウエル議長の講演は、トランプ大統領がパウエル氏に対して繰り返し利下げを求めてきたこともあり世界的に注目されていた。パウエル氏はこれまで「労働市場は堅調」だとして利下げを急ぐことに慎重だったが、講演では一転して雇用の下振れリスクを強調した。金融市場では驚きを持って受け止められ、来月のFRBの会合での利下げに向けて軌道修正を図ったとの観測が広がった。このため22日のニューヨーク株式市場では利下げで景気が下支えされるとの期待が広がり、ダウ平均株価は840ドルを超える大幅な値上がりとなって約8カ月ぶりに終値での最高値を更新した。またパウエル氏は今回の講演で「トランプ政権の関税措置が物価上昇という形で明確に現れ、金融政策の舵取りをする上で困難な状況にある」と述べた。パウエル氏は労働市場が減速するリスクとインフレが再び進むリスクを天秤にかけて利下げをするかどうか判断することになる。