鹿児島県のポツンと一軒家の主、イツ子さんに話を聞いた。150年前に移住してきて元は集落だった。6年前からは1軒だけになった。7年前に家は火事になり、築100年以上の母屋まで全焼した。車庫の石灰肥料が発火し車に引火したという。夫は先祖代々の場所を離れたくないと家を新築した。畑は除草のために綺麗に整備しているが使っているのは一部で、大根や高菜、白菜を作っている。家は農家で、夫の次夫さんは土建業でイツ子さんの兄と仕事仲間だった。20歳の時に結婚した。次夫さんは8人兄弟の長男で、イツ子さんは義理の両親が営む農業を手伝いながら大家族の家事に追われた。一男一女の子宝に恵まれると55年前に親子4人で麓で生活。30年前、子どもが独立したあと実家に戻り両親と同居。次夫さんが3年前にがんで他界したあとも、イツ子さんは山を下りずに1人で暮らしている。