ラピダスの工場にオランダのASMLが開発に成功したEUV露光装置が到着した。小池さんは開発者のファン・デン・ブリンクさんと30年近く交流を重ねてきた。1台500億円以上で、国家プロジェクトだからこそ購入できた装置だった。ファン・デン・ブリンクさんは、世界のファブレスからの発注がTSMCに集中する今ラピダスに勝機はあるのかと疑問をぶつけた。小池さんは、市場は急激に拡大しているためTSMCと戦う必要はないと答えた。小池さんはシリコンバレーのテンストレントが独走するエヌビディアに将来対抗しうる存在になると睨み、顧客として目をつけた。ジム・ケラーCEOは、小池さんのアプローチを受けてラピダスと協業契約を結んだ。決め手は最先端半導体をハイスピードで量産するという小池さんのビジネスモデルだった。