今日の経済視点。丹治倫敦さんは「賃金の『全体像』」とフリップをあげ、先週の毎月勤労統計(5月)で基本給を反映する所定内給与が上振れた。春闘の結果が統計に反映されポジティブな材料ではあるが。一方で、本当に賃金と物価の好循環が発生しているのか考えるうえでは、ベース以外の所を見る必要がある。ボーナスや時間外労働給などで帳尻合わせの動きがあると仕方がない。6月分の統計でボーナスの内容も反映されることになるため6月分の賃金統計は注目したいと解説。阪上亮太さんは「内需回復への期待」。日本経済はコロナからの回復の足取りが鈍かったが回復の芽が出てきた。短観の6月調査では企業の設備投資計画が大幅に上方修正、2桁の伸び率。ソフトウエア投資は15%近い伸び。人手不足等を背景にした効率化のための投資意欲が強まっていることが伺われる内容。設備投資の回復が見えるとあとは個人消費の回復。賃金がこれから伸びるかどうかが大事。マクロ全体での賃金の伸び率も高まると、インフレよりも賃金上昇率が高くなる。実質賃金がプラスになれば内需回復の期待が出てくるなどとのべた。