視点・論点 (視点・論点)
スマホのソフトウェアに競争を導入して、さらに安心で使いやすくしようとする「スマホソフトウエア競争促進法」。スマホOSはアップルのiOSとグーグルのAndroidでほぼ100%。寡占化しているのは、ユーザ数とアプリの多様性が相乗効果で増えるネットワーク効果が働いているため。寡占化したOSでは競争が働かなくなり、ユーザやアプリ提供の会社に弊害をもたらしているという事例が多く聞かれるようになっている。こうした背景から巨大IT企業に対してスマホソフトウェアでの競争を促進するための政策が必要ではないかという空気が世界的に作られた。
スマホソフトウェアの競争を促すための方法の1つは競争を阻害する要因を事前に除去すること。もう1つは、競争が阻害されたときに事後的に阻害要因を取り除く方法。欧州では事前規制がとられている。事後規制の代表例は独占禁止法による法執行。日本では事前規制と事後規制の中間である「共同規制」としての「スマホソフトウエア競争促進法」が制定された。