“振り回される” 世界経済の懸念

2024年11月14日放送 21:11 - 21:18 NHK総合
ニュースウオッチ9 (ニュース)

きょうの東京外国為替市場は、円相場が一時、1ドル156円台まで値下がり、およそ3か月半ぶりの円安水準となった。背景は、米国・トランプ次期大統領の存在。大統領に加え、議会の上院下院ともに共和党が掌握するトリプルレッドを実現。政策を思惑どおり進められる環境が整ったが、一方で世界経済が振り回されかねない懸念も出ている。約4年ぶりに米国・ホワイトハウスを訪れたトランプ次期大統領は、米国・バイデン大統領と引き継ぎに臨んだ。バイデン大統領は「可能な限り必要なものを提供できるようにしたい」、トランプ次期大統領は「政治とは厳しいものだ。円滑な(政権)移行に感謝する」と述べた。ホワイトハウスによると、2人は国内外で直面する問題について、2時間にわたって意見を交わしたという。着々と政権発足への準備を進める米国・トランプ次期大統領にもう1つ追い風。議会上院に続き、下院も共和党が多数派となることが確実となった。これで大統領職と合わせ3つすべてを共和党が掌握し、いわゆるトリプルレッドが実現することになった。トランプ次期大統領にとっては、閣僚などの人事の承認に加え、予算案などの成立に向けて、議会の協力を得やすい環境が整うことになる。トリプルレッド。日本の金融市場は早速、影響を受けている。きょうの東京外国為替市場、円安ドル高が進み、円相場は一時、約3か月半ぶりに1ドル156円台まで値下がりした。トリプルレッドの状況になったことで、トランプ次期大統領が財政出動を増やすという見方から、インフレが再燃することへの懸念が広がっている。
世界が懸念しているのが関税。米国・トランプ次期大統領は、外国からの輸入品に、原則10%〜20%の関税をかける方針を掲げている。懸念は英国でも。王室の御用達として知られる革製品の老舗メーカー。米国での売り上げは全体の約35%。英国国内向けを上回り最大の市場になっている。それだけにトランプ次期大統領の関税の方針が業績を大きく左右するという。革製品の老舗メーカー・ロバートエッティンガー社長は「売り上げにかなり影響するだろう」と述べた。チタン製の食器などを手がける新潟県の金属加工メーカーで、いま力を入れているのが、米国への輸出。コロナ禍で撤退した米国・ニューヨークのショールームを再び設置することを目指していたが、金属加工メーカー・堀江拓尓会長は「まさかトランプ氏が圧勝することになって、しばらく様子を見ないとだめだなと」と語った。ただトランプ次期大統領の米国の利益を最優先にする姿勢に、市場開拓の糸口があるのではと考えている。堀江会長は「米国側にも利益の出る方法を考えれば、そう悪い相手ではない」と述べた。


キーワード
共和党ドナルド・ジョン・トランプロンドン(イギリス)ワシントン(アメリカ)燕(新潟)石破茂ジョー・バイデン

TVでた蔵 関連記事…

石破総理 トランプ氏との早期面会困難か (羽鳥慎一モーニングショー 2024/11/15 8:00

石破首相 南米訪問へ出発 (FNN Live News α 2024/11/14 23:40

“アンチ中国”起用の思惑…日本は? (news zero 2024/11/14 23:00

石破総理が南米へ (ワールドビジネスサテライト 2024/11/14 22:00

自民「複雑な方程式の解を…」 (報道ステーション 2024/11/14 21:54

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.