モーサテ きょうのマーケット
ソニーフィナンシャルグループ・尾河眞樹が為替について解説。きょうは消費者信頼感に注目、東京市場の日中は動きづらい環境になるのではないか。ドル離れは今後も続くのかを見る上で重要なことは、トランプ大統領が今回発表した新たな関税引き上げだ。EUからの輸入品に50%の関税と、アメリカ以外で製造された携帯電話に対する25%の関税の2つ。トランプ大統領には3つの懸念がある。1つ目は関税を武器にする方針は不変であること、2つ目は「米国内での製造」への執着、3つ目は不規則な方針の転換と公表。これらがわかったので、投資家にとって安心してアメリカにお金を預けておける環境とは言い難い。アメリカは非常に巨大なマーケットなので、グローバルな投資家が一部でもポジションを落としておこうと思うだけで市場へのインパクトは大きくなる。それを踏まえればドル安圧力はしばらく続く。
ソニーフィナンシャルグループ・尾河眞樹が解説。2017年、第1次トランプ政権のときと2025年のドル円相場を比較。大統領就任後に貿易摩擦などが浮上して、ドル安円高という方向性は一緒だが、4月2日に発表された「すべての貿易相手国に対する相互関税」のインパクトはあまりにも大きかった。ドル円は4月2日の水準を大きく下回っている。政策の不透明感が強いのでしばらくドル安圧力が続きそうだが、2017年のときも9月以降は緩やかながらドル円は回復している。前回、年末にかけてトランプ減税が成立するなどポジティブな材料が目立ったことがドル高円安の背景。今年も年後半は来年の中間選挙などを睨んで、関税の引き下げや減税、規制緩和といったポジティブな材料が出てくると思われる。年末にかけて148円付近まで持ち直すと予測している。