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1年間で約4億本売れる棒アイスは1981年発売の「ガリガリ君」。期間限定の味も魅力。赤城乳業の「本庄千本さくら『5S』工場」に潜入。ここでは1日最大約300万本を製造。巨大貯氷庫には1個135kgの氷が約300本保管されていた。氷を巨大かき氷マシーンにセットし、回転刃で削る。食感を良くする工程は企業秘密。味付けした後のかき氷には細かい氷と粒が大きい氷が混ざっている。これでガリッとしても固くないかき氷を生み出している。ガリガリ君は周りのアイスキャンディーと中はかき氷という2重構造。アイスキャンディーの素を型に注ぐ。その下は-32℃の液体で満たされており、型に接した部分から凍っていく。このまま冷やすと全て凍ってしまうため、棒を突き刺して液体を吸い出す。できた空洞にかき氷を入れることで2重構造が完成する。ガリガリ君のヒットの裏には失敗の歴史があった。1979年、赤城乳業は主力商品のカップかき氷を値上げしたところ、売り上げが激減。そこでかき氷を棒アイスにした新商品を開発。しかし、袋の中でかき氷がバラバラになったという。そんな弱点を克服したのがガリガリ君だった。ただ、売り上げは伸び悩んでいた。その理由はパッケージの歯茎むき出しのキャラクターが嫌われていたから。そこで2000年にリニューアルしたところ、年間約4億本売れるアイスになった。これまでに170種類以上の味を発売。新作フレーバーを生み出す会議に潜入。「ガリガリ君リッチ」はプレミアム感のあるシリーズ。コーンポタージュやナポリタンなどの攻めた味も出している。この日は3回目の試食。検討から決定まで約1年かかるといい、この商品も来年に向けて試作を繰り返す。