ニュースウオッチ9 (ニュース)
トランプ大統領は関税交渉について、初めての合意はイギリスになると明らかにした。貿易摩擦が激しさを増している中国との間では、両国の高官が今月10日・11日にスイスで貿易問題などを協議することになっているが、トランプ大統領は中国に対する145%の追加関税を交渉前に引き下げることはないと強調した。関税政策の影響についてFRBのパウエル議長は、経済の先行きの不確実性が非常に高まっていると話した。影響は日本の自動車メーカーにも。三菱自動車工業の今年度の業績見通しは、トランプ政権の関税政策や為替の影響で営業利益が昨年度より28%減少する見込み。昨年度の決算で売り上げにあたる営業収益が過去最高となったトヨタ自動車は、今年度の最終的な利益の見通しは3兆1000億円と34.9%の大幅な減益を見込んでいる。要因として、為替の変動で7450億円、資材価格の上昇で3500億円などがある。また関税の影響は、今月までの2か月分を暫定的に織り込み1800億円の押し下げ要因になるとしている。自民・公明両党は夏の参院選前に新たな経済対策を検討する方針で、公明党は現在や給付を盛り込むよう求めているが、自民党は参院側が減税・給付を打ち出すよう求める一方で、執行部を中心に財政規律の観点から慎重な意見が根強い。自民の有志議員の提言では、食料品などを対象とする軽減税率を恒久的に0%にし、税収の不足分は当面国債の新規発行で対応することなどを求めている。森山幹事長は、党の税制調査会で消費税について議論する場を設ける考えを示した。立憲民主党は、食料品の消費税率を原則1年間に限り0%に引き下げることを参院選の公約に盛り込む方針。制度設計を行う作業チームの初会合を開き検討を急ぐとしている。こうした中で週刊文春は、石破首相が過去に販売したパーティー券の収入の一部を政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがあると報じた。野党の国会対策委員長らは、石破首相が自ら衆議院の政治倫理審査会に出席し、商品券の配布問題も含め詳しい経緯を節目する必要があるとの認識で一致した。これらに対し石破首相は、そのような事実はまったくないと否定した。