NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
こうした中、大きな転換点となりそうなのが米国の大統領選でのトランプ氏の勝利。米国の支援を受けてきたウクライナでは不安の声が上がる一方、事態の打開を期待する声も聞かれた。ロシアの侵攻について24時間で終わらせるなどと主張してきたトランプ氏。次期大統領に就任することについてウクライナの人たちの受け止めを聞いた。首都キーウで行われたロシアによる占領が続く東部マリウポリ出身の避難者たちが集うイベント。この日、心理カウンセリングの講師を務めた女性もおととしマリウポリから避難した1人。複雑な心境を話した。一方、トランプ氏に事態の打開を期待する人もいる。夫とキーウで暮らすこちらの女性は侵攻が長引く中、和平の実現のためにふるさとマリウポリを含む一部の領土の割譲も受け入れられるようになった。先月にかけて行われた世論調査では、和平を実現し独立を維持するため領土の一部を放棄してもいいと回答した人は32%だった。地域別に見ると、ロシア軍との戦線に近い東部では40%とほかの地域よりもおよそ10ポイント高くなっていることが分かった。
トランプ氏の大統領就任についてロシア側はどう見ているのか。元外交官でモスクワ国際関係大学の教授は「トランプ氏やその側近の多くはロシア米国関係の歴史や何十年も積み重ねられてきた問題を理解していない」と述べる一方、「関係改善に向けた糸口を見いだせる可能性はある」との見方を示した。