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このニュースについてはデータサイエンスの専門家である西内啓さんに聞いた。日本を代表する企業と大学のコラボレーションだが、両社にはどんな狙いがあるのか。三菱商事は日本最大の総合商社、単に貿易などではなく資源の投資、物流や流通といった領域についても事業投資をする強みによって現在の立ち位置を保っている。しかし最近、競合相手が従来の貿易とか事業の投資が国内外の米国、中国だったりするITスタートアップとの競争がだいぶ増えてきている。今回テクノロジー面でも事業開発を進めていくパートナーとして東京大学との提携を強化したのではないか。一方で東大側の狙いについてはどのように考えるか。東大は産学協創、スタートアップ推進に近年力を入れているが、一部、成功事例は出ているもののスタンフォードなどと比べるとまだまだ起業の件数や成功したものの事業規模はかなり小さい。何より重視されているのがグローバルに展開できるビジネスが生み出されていない。三菱商事もグローバルにマネジメントをする事業化をしてグローバルに伸ばしていくことが東大の中に足りないノウハウを補う中でかなり魅力的なパートナーシップと見えているのではないか。今後、最大の課題は協業、推進していく上でタイムスパン、スピード感がどれくらいスタートアップ側の文化に合わせられるかどうか。東京大学は10年で年間300件のスタートアップ創出を目指す中で2028年度まで技術の発掘から事業化までを、三菱商事とともに支援する予定だという。