- 出演者
- 豊島晋作 相内優香 竹崎由佳 嶺百花
オープニング映像。
アメリカは発動したばかりの相互関税を90日間に渡り停止する方針。報復関税など応酬を強めている中国に対しては125%まで関税を引き上げていて、中国側も関税を更にかけることが懸念されている。東京株式市場は取引開始直後から株価が上昇していて、背景にはトランプ氏が報復措置を取っていない国に対し90日間新たに発動した相互関税を停止すると表明したことがある。対日関税は鉄鋼や自動車などで継続となるものの、それ以外は一律対象の10%のみとなるという。これを受け日経平均株価は34609円で上げ幅は史上2番目となる2894.97円だった。石破総理は引き続き追加関税の見直しを求めていく方針。中国のみに圧力を強める形となっていて、トランプ氏はもし報復すればアメリカは倍返しにする、中国はディールをしたがっているなどと言及している。
中国でトランプ氏の関税政策について話を聞くと、動じる声はほとんど聞かれない形となった。背景には中国が輸入先を多様化するなど関税に備えた対応を取ってきたことがあり、大豆卸売業者に話を伺うとブラジルやアルゼンチンへ輸入できるといった声が聞かれていて、中国政府の支援から販路を拡大できているのだという。これに対し天津の自転車メーカーは注文が減少していると話す様子を見せていて、アメリカが輸入する自転車の約9割が中国製となる中、輸出は一部だとしながらも影響は避けられないとして、東南アジアやアフリカに販路を広げたいとしている。
これに対しアメリカではiPhoneであれば大半が中国で製造される中、大手金融機関の試算では中国への相互関税が84%の場合は56%値上げし30万円近い額になると見られている。アップルは現在は価格を維持しているものの、関税発動直前に中国などから大量に製品を輸送したとの話も聞かれている。ニューヨークには中国系移民が約15万人いるといい、ここで生活するチャイナタウンで営業し、商品の約7割が中国製品を輸入販売という店のオーナーもかなりの痛手だと話す様子が見られた。
関税の一時停止が発表されたことで9日のNY市場ではダウ平均株価が史上最大の上げ幅を見せた。また関税の一時停止が発表されるまでNY市場ではアメリカ国債も大きく売られ、10年債利回りは一時4.5%台まで急上昇していた。関税の一時停止が発表されるまで金融市場では株安・ドル安・債権安の「トリプル安」の状態になっており、これがトランプ大統領に軌道修正を迫る圧力になったとみられている。ただ各国への一律10%の関税は維持されたままで、中国とは高関税の掛け合いが続いており、市場は疑心暗鬼になっている。現時点で銀行大手のJPモルガン・チェースは「60%の確率でアメリカは景気後退に陥る」との予想を維持しており、ダウの先物は下落を続けている。
中国外務省と商務省の報道官は「アメリカが貿易戦争を続けるのであれば中国は最後まで付き合う」と従来の主張を繰り返している。アメリカ側が中国以外の国の相互関税に90日間の猶予を与えたことで中国だけが狙い撃ちされた形となり、中国としては余計に引きに引けない状況となっている。ニューヨークのウォール街も北京も最悪のシナリオを想定する声が上がっている。
市川氏は「アメリカに製造拠点を移すのは現実的に難しい。場合によってはメキシコで製造した方が良い可能性もあり、そうなると米経済の1人負けも考えられる」などと話した。日本は赤澤大臣が来週にも渡米して交渉する予定で、米・ベッセント財務長官も「日本に優先交渉権がある」としている。市川氏は「日本が焦ってディールに臨もうとすると見せしめとしてかなり厳しい条件を突きつけられる可能性がある」などと話した。
ファーストリテイリングは今日、今年8月までの1年間の純利益予想を上方修正。4100億円と過去最高を見込んでいる。トランプ関税の影響についても下半期は在庫で対応できると説明。事業利益への影響は最大3%として限定的とした。柳井正氏は「関税をかけることはアメリカが孤立する元になると思う。関税合戦は周辺国や発展途上国にとって大災害」などと話した。ただファーストリテイリングは中国に加え、高いトランプ関税が課せられる可能性があるベトナムやバングラデシュなどにも生産拠点を持っている。生産体制への影響について柳井氏は「生産地はいくらでも変更できる。将来の売上高目標は確実に行ける」などと話した。
横浜市にオープンしたサブウェイの新店舗の店頭にワタミの渡邊会長が参加。ワタミは去年10月、サブウェイの日本法人を買収。買収後の売上は前年を上回る水準で推移している。この店舗はワタミの元でのサブウェイとしてオープンする今後のモデル店舗。目玉の1つは新たなサンドイッチメニュー。「牛カルビチーズ」はワタミの展開する焼肉業態のノウハウを活用。サンドイッチに適した焼肉の部位を調達し、味の開発もワタミが手掛けた。レタスで包むサンドイッチ「サラダラップ」は、ワタミが運営する農場や契約農家のネットワークを活かし、野菜を調達している。足元で外食企業を悩ませる原材料の高騰の影響を少なくして安定的に調達できる体制にした。さらに人件費対策については、店長と社員以外は全員スキマ時間を使って働く「タイミー」で募集したスタッフ。タイミーで試しに働いた人を正式なアルバイトや社員として引き抜くことも可能となる。アルバイトの求人にかかる費用が研修費などを抑えながら人材を確保する狙い。ワタミはタイミーとの連携で現在全国約200店舗あるサブウェイを10年以内に1000店舗に拡大したい考え。
FRBは9日、先月のFOMCの議事要旨を公表し、トランプ政権の高関税政策について参加者ほぼ全員がインフレ加速と雇用悪化のリスクを認めた。一方で足元の経済は堅調な為、インフレと経済活動の見通しがより明確になるまで利下げなどの政策調整を待てる状況とした。
政府は今日、日銀の審議委員に元三菱商事常務執行役員の増一行氏を起用する人事案を議院運営委員会理事会に提示した。6月30日に任期満了となる中村豊明審議委員の後任候補で任期は5年。増氏は三菱商事でCFOなどを務めた。
韓国の野党・共に民主党のイ・ジェミョン前代表が今日動画を公開し、次期大統領選への出馬を正式に表明した。医師は外交政策について「韓米同盟も重要であり、韓米日の協力関係も重要」と言及した一方、「一貫した原則は韓国の国益最優先」だと述べた。イ氏は歴史問題などを巡り、対日強硬派として知られている。
新車を販売する際にメンテナンス商品の購入などを条件とする抱き合わせ販売をしていたとして、公正取引委員会はトヨタモビリティ東京に独占禁止法違反の恐れがあるとして警告した。抱き合わせ販売を行っていたのはアルファードなどの人気車種で、応じない客には車の販売を断っていたという。トヨタモビリティ東京は「警告を真摯に受け止め法令遵守を周知・徹底する」とコメント。
今日、KDDIがスペースXの通信網「スターリンク」を活用した国内初のスマホへの直接通信サービスを発表。今日からサービスを始めており、iPhoneやサムスンのGalaxyなど50機種のスマホに対応。電波の届かない場所でも空が見える環境であればショートメッセージや位置情報などが使える。夏以降はデータ通信にも対応する予定で、当面無料で提供する。KDDIの松田社長53歳は歴代一番の若さでの社長。技術者出身でAIにも精通し、スペースXの他にもアップルやグーグル、クアルコムといった名だたる企業の交渉役を担ってきた。松田社長が掲げたのが通信技術と保有するデジタルデータにAIを融合させたサービスの展開。AIを活用することでスマホを通じてより個人二カスタマイズされた買い物などの体験ができる仕組みを作ろうとしている。ただ、AIの活用についてはライバルのNTTドコモやソフトバンクも力を入れているため、差別化が重要になるという。差別化のカギは去年KDDIが5000億円を出資し、経営に参画したローソン。生活インフラとなったコンビニにAI向けのサーバーを置く構想を明かした。
アメリカの3月の消費者物価指数は2.4%増だった。市場予想の2.6%を下回るものとなっている。食品とエネルギーを除いたコア指数は2.8%、週間風速を示す前月比は0.1%増と見込まれていたのに対し実際は-0.1%だったが、関税の与える影響が懸念される。
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中国国家統計局によると、中国の3月の消費者物価指数-0.1%で2か月連続のマイナスとなっていて、自動車は過剰生産で値引き合戦が起きていることから乗り物は-4%となっている。
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トランプ氏による関税政策で米マーケットは混乱している。市川氏は政策における予見可能性が大幅低下しているのが現状であり、少数の人によって決められているのは問題ではないかと指摘。アメリカ合衆国憲法では「連邦議会は、アメリカ合衆国の債務を支払い、税金、関税、輸入税および物品税を課し、徴収する権限を有する」「連邦議会は、いかなる国税調査や人口調査に関わらず、各州への配分なしに税金を課し、徴収する権限を有する」などの記載がある。本来は議論のプロセスの中で問題を予見する必要があるが、トランプ政権は民主主義ではないような状況と言えると指摘。来年11月の中間選挙の前にスタグフレーションが起きていればトランプ氏の強硬なやり方は問題視されていくのではないかと推測。
着るだけで防虫効果がある衣類が開発されたという。岐阜大学発のスタートアップ・ファイバークレーズによる技術となっていて、まずは繊維に特殊技術で均一にナノレベルの傷をついていくことが大切なのだといい、ここに防虫剤を染み込ませて加熱することで防虫剤の成分を衣類の中に閉じ込めることが可能なのだという。防虫剤を染み込ませていない生地の蚊は元気な姿を見せていたが、この技術を活用した場合は刺さずに虫が飛んでいく様子が見られた。雨や洗濯の影響も受けにくいといい、デング熱やマラリアの課題解決に向けてマレーシアの機関とも共同研究を進めている。冷感成分のある記事を作ることも可能と見られ、スマートフォンの覗き見を防ぐ技術から発想を得たのだといい、今後は岐阜県内の繊維メーカーと量産に向けた計画を立てている。
様々な効果のある成分を生地に染み込ませる技術が紹介されたが、保湿効果のあるものは肌が弱い人に向いているのだという。機能は3か月ほど持つものの、自分で成分を付け替えることで効果を継続させることも視野に入れているという。