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トランプ大統領は1日カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を、中国には10%の追加関税を課す大統領令に署名した。開始は2月4日からでアメリカに流入する不法移民や薬物などを食い止めるための措置だとしている。カナダはアメリカからの輸入品に同じ25%の関税を課す報復措置を表明した。カナダ・トルドー首相は「トランプ大統領がアメリカに黄金時代をもたらしたいならカナダを罰するのではなく、カナダに協力した方がよい」と述べた。カナダの酒店ではアメリカからのアルコール類の販売を見合わせるなど、アメリカ製品の代わりに自国の製品の購入を呼びかける動きも広がっている。メキシコが関税措置を含む対抗策を実施する意向を明らかにしたほか、中国は今後、WTO・世界貿易機関に提訴するとともに相応の対抗措置を取ることを明らかにした。関税戦争に発展しかねない状況を受けて週明けの金融市場は大きく揺れた。日経平均株価は世界経済の先行きに対する警戒感から一時1100円以上値下がりした。1000円を超えて値下がりしたのは約3か月ぶり。東京外国為替市場も一時155円台後半まで値下がりした。日本商工会議所・小林会頭は「日本経済への影響は多大。グローバル化でサプライチェーンをずいぶん移動した、それが根底から変わる可能性がある」と述べた。関税措置についてトランプ大統領はアメリカに流入する薬物などについて、3か国が対応するまで続けるとしている。トランプ大統領は3日にカナダ、メキシコ側と意見を交わすとも明らかにしていて、課税の開始を目前にどのような議論が行われるのか注目される。