NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
モスクワからの中継。ウクライナなどからの警戒感が広がる中での米ロ高官協議となった。今回の会合についてロシア・ラブロフ外相は「有意義だった」と述べた。欧米を中心に経済制裁が強化されプーチン大統領にはICC(国際刑事裁判所)から戦争犯罪などの疑いで逮捕状が出されるなどロシアは国際社会で孤立してきた。そうした中、先週のトランプ大統領とプーチン大統領の電話会談に続き、今回外相らによる会合が行われロシアは国際社会への復帰の足がかりにしたいと考えている。ただウクライナ情勢については強硬な姿勢を崩していない。ラブロフ外相は「ウクライナのNATO加盟は認められない」と述べ、ロシアが掌握したウクライナの領土についても譲歩する考えはないと強調した。ロシアとしては停戦を急ぐ必要はなく、協議が長引けばその間もウクライナへの攻撃を緩めず圧力をかけ続けるとみられる。
ワシントンからの中継。アメリカとしてはロシアとの直接協議に踏み切ることで事態打開に向けた一歩を踏み出したいとの狙いがあったとみられる。ルビオ長官は協議後「この3年間ウクライナでの戦闘は激しさを増すばかりで誰も集結に向けたプロセスを始められなかった」と協議の開催自体を成果として強調した。一方、軍事侵攻を受ける側のウクライナは領土の一部がロシア側に掌握される中、自分たちの意向が反映されず頭越しに協議が進められるのではと反発している。ルビオ長官は「全ての関係者が受け入れ可能な形での集結を目指す」と強調したが、アメリカとウクライナの間には既に溝ができている状況。