NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
国会では新年度予算案について省庁ごとに専門的な質疑を行う省庁別審査がきのうから始まった。野党各党はそれぞれ重視する政策に財源を振り向けるよう主張していて、予算案の修正をにらんだ与野党の調整が本格化する見通し。衆議院予算委員会ではきのうから野党側の提案で新たに設けられた省庁別審査が始まり、政府による事業の妥当性などが議論された。こうした中、立憲民主党は予算案の修正の項目案をまとめた。基金や予備費を削減して財源を確保し教育の無償化や介護や障害福祉に従事する職員の処遇改善に充てることなどが盛り込まれている。一方、与野党の間では政策協議を巡る駆け引きも活発になっている。年収103万円の壁の見直しを求める国民民主党内には所得税の控除額について生活保護費の支給額を念頭に156万円程度とする意見も出ている。古川代表代行は与党との協議でこうした考えを伝えたことを明らかにしたうえで「生活保護の基準は一つの考え、例えとして出している」と述べた。さらに与党は日本維新の会に対し高校授業料の無償化を巡り就学支援金に設けられた世帯年収910万円未満の所得制限をことし4月から撤廃する方向で調整を進めていることを伝えた。維新の会は与党の提案を検討するとともに社会保険料の負担軽減も求めていく方針。野党各党はそれぞれ重視する政策に財源を振り向けるよう主張していて、予算案の修正をにらんだ与野党の調整が本格化する見通し。