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きのうNNNの取材に答えた北川進さん。きのう発表された今年のノーベル化学賞に京都大学の北川進副学長(74)が選ばれた。喜びの声は京都大学の学生からも。北川さんは量子サイズの極めて小さな穴を無数にもつ「多孔性金属錯体」と呼ばれる材料の制作に世界で初めて成功した。「多孔性金属錯体」を使えば複数のガスが混ざった中から必要なガスだけを取り出したり貯蔵したりできる。温室効果ガスである二酸化炭素だけを取り出して貯蔵することもかのうで、地球温暖化の解決にもつながるという。北川教授と昔から交流のある馬場さんは性格について「温厚な先生で、いつも我々に対してもニコニコ接していただいて、かつそれに対してサイエンスには非常に厳しい先生。普通のどこにでもいるおじさん。だけど学問の分野では神様的な人」と話す。北川さんの元で学び研究者の道を歩んでいる教え子は「情熱にあふれる先生。妥協しない。『杉本くん、僕はまだまだやりたいことがあるんだ』と失礼ですが70歳を超えた先生が言われて、僕も見習わなくちゃいけないなと思った」と語る。別の教え子は「よくおっしゃっていたのは『研究はエンジョイせなあかん』。いつも楽しまれているような雰囲気を出している先生」と話す。日本人の化学賞の受賞は携帯電話などに使われるリチウムイオン電池を開発し、2019年に受賞した吉野彰さん以来で9人目。北川さんは会見で「最近勧誘の変な電話がよくかかってくるんですよ。私は『またか』と思って不機嫌にとったら選考委員会の委員長を名乗られたのでビックリしました」と受賞決定を受けたときのエピソードを明かした。今後については「私は何をしたら良いのかというと、まさにキュリオシティ(好奇心)。非常にいままでにできないこと、誰もわからないこと、これは絶対無理だということにチャレンジして、それを実現していくことによってまだ新たな発展があるのではというふうに思っている」と語った。