京都 ”伝統建築”を次世代へ

2025年7月22日放送 14:27 - 14:34 NHK総合
列島ニュース 列島リポート

京都市左京区にある宮大工の会社では、見習いを含めて13人の宮大工が所属しており、そのうち7人が20代。会社によるとベテランが多いこの業界において20代が半数を占めることは珍しいという。宮大工とは神社や寺など伝統的な木造建築を専門に手掛ける職人のこと。ただ建てるだけではなく、長くもたせるための知識・技術が必要とされ、その歴史は1000年以上前に遡る。宮大工の技術の特徴は釘・接着剤を使わずに木材を組み合わせる「木組み」にある。中でも「金輪継ぎ」という継ぎ手は万能で、古くなった柱の修復などによく使われる。こうした精密な木材加工に欠かせないのが表面を滑らかに整える「鉋(かんな)」。寸法を変えないため薄く削る必要があり、経験を積んだ職人は15マイクロメートルほどの薄さで削ることが可能。去年この会社で宮大工としての道を歩み始めた上野さん。幼い頃からものづくりが好きだった上野さんは、日曜大工をしていた父親の影響で大工を志し、大学で木彫刻を学んだあとこの会社に入社した。この日、行われていたのは亀岡市にある神社の修理工事。悪くなっていた柱の根元を金輪継ぎで取り替える。上野さんは柱がズレないように固定するための栓を作るための作業を任された。棟梁の高橋さんはどんなに細かい疑問にも丁寧に答えてくれる。「背中で覚えろ」という厳しい師弟関係も近年変わりつつあるという。できあがった栓の寸法が合っているか確認。上野さんは「作業して特に何も言われなかったらちゃんと出来ていたんだなという感じ。実際に自分が作ったものが組み上がって完成していくのを見るとすごいやりがいに感じる」と話す。この日、工房を訪れたのはアメリカの学生たち。大阪・関西万博の大屋根リングをきっかけに、いま日本の木造建築に世界が注目している。1000年以上受け継がれてきた宮大工の技。きょうも若手職人たちが建物と技術を未来へ繋ぐ。


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亀岡(京都)左京区(京都)2025年日本国際博覧会国立国会図書館デジタルコレクション匠弘堂大屋根與能神社

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