TBS NEWS (ニュース)
今年は12年に一度、参議院選挙と東京都議会議員選挙がともに行われる年。今年の政治の展望について官邸キャップの解説。去年、衆議院選挙で敗北し30年ぶりに少数与党となった自民党だが、石破総理は政権を「維持」できるのか、それとも「退陣」に追い込まれるのか今年、乗り越えなければならない3つのハードルに直面することになる。最初に直面するハードルが来年度予算案を成立させられるか。先の臨時国会では、補正予算案を成立させるため、日本維新の会や国民民主党の要望を受け入れたほか、立憲民主党の求めに応じ28年ぶりに予算案を修正した。国民民主党はいわゆる年収103万円の壁の見直しをめぐり123万円からのさらなる引き上げがなければ、今年の通常国会では来年度予算案への反対や内閣不信任案の提出も辞さない構えを見せている。仮に野党が結束して内閣不信任案を提出すれば少数与党では否決できず、石破総理は「内閣総辞職」か「衆議院解散」を迫られることになる。いかに野党の協力を得て来年度予算案を成立させられるかが政権維持の最初のハードルとなる。次のハードルが夏に行われる東京都議会議員選挙。最大会派の都議会自民党でも政治資金収支報告書への不記載問題が明らかとなるなど、自民党への逆風が予想されている。都知事選で2位となった石丸伸二氏が都議選に向け地域政党を立ち上げる予定で、都議選では石丸旋風が再び起こるのではないかと警戒する声が自民党内からも聞こえる。ある自民党関係者は「都議選で負けて参院選で勝ったケースは皆無だ」と話していて都議選で敗北すれば石破総理の退陣論も出かねない。