クローズアップ現代 助かった命がなぜ… 能登半島地震 災害関連死270人超
2次避難先で80代の父親を亡くした佐藤さん。父親が地元の避難所で新型コロナに感染し、発熱。家族は2次避難を申し出た。指定されたのは病院まで1時間かかる山奥のペンションだった。父親のせきが悪化し、宿を移れないか相談した。2次避難の運営や調整を行っていたのは石川県。当時コールセンターには問い合わせが殺到し、対応が追いつかなかった。佐藤さんはその後、別の2次避難先に移動したが、一般客で満室の日は他の宿に移らなければならないこともあった。約1か月半後、父親は心筋梗塞で亡くなった。この間の移動は6回。取材をすると、2次避難先の医療体制が十分ではなかった実態もみえてきた。2次避難先で医療チームが訪問を断られたケースもあった。金沢市内のホテルは、個人情報を守る義務があるなかですぐに対応できなかった、行政から事前におしえていただけていれば被災者の方のために早く動きことができたと思うと回答した。