圧倒的シェア 中国“強さ”のワケ

2026年5月17日放送 18:33 - 18:46 日本テレビ
真相報道バンキシャ! バンキシャ!中国を考える

2日間にわたって行われた米中首脳会談。台湾問題などで中国側の強気の姿勢も見られたが、それを可能にしたのは中国にとっての最強の交渉カード・レアアース。中国“レアアース王国”の実態。スマートフォンなどハイテク製品に欠かせないレアアース。バンキシャ!は今回、ベールに包まれている中国のレアアース採掘現場へ向かった。中国の南東部に位置する江西省カン州市は、「レアアース王国」との異名を持っている。至る所にレアアースの文字が並ぶ。さらに中心部には政府直轄の巨大企業・中国稀土集団の本社がある。2月には李強首相もこの会社の関連施設を視察に訪れていた。ここは中国が国をあげて後押しするレアアースの供給拠点。レアアースという重要資源の市場で圧倒的シェアを握っているのが中国。採掘量は世界全体の約7割。だがその強さのウラに一体何があるのか。採掘現場の実態はほとんど明らかになっていない。海外メディアもこれまで中国国内での取材を試みてきたが、BBCによると「警察に車をとめられ尋問を受けた」「鉱山の関係者は、撮影した映像を削除するまで私たちを解放してはくれなかった」とのこと。今回、バンキシャ!は中国レアアース産業の最前線へ。そこで待ち受けていたものとは。
レアアース王国と呼ばれる中国・江西省カン州市。衛星画像を見てみると、カン州市の市街地は一部で、大半を山々が占めていることがわかる。こうした場所でレアアースの採掘が行われている。採掘量で独り勝ちする中国だが、採掘現場はどうなっているのか。取材班が向かったが、扉が封鎖されていた。扉の前から下を見てみると、緑色の液体が溜まったプールのようなものが見えた。続いて訪れた採掘現場では、一台の重機が作業中だった。周囲を見渡すとパイプのようなものが張り巡らされており、「液体注入区域。立入禁止」の看板が。取材を進めるためさらに移動しようとした時、一台の黒い車が追跡してきた。さらに、前方にも車が。そして、運転手のスマートフォンに地元の警察から電話があり、「車を止めて下さい。事実確認のため担当者がそちらに駆けつけます」との指示が。取材を止められることはなかったが、日が暮れても車の尾行は続き、取材班は隣の広東省までいどうすることに。3時間後、ようやく尾行はなくなった。
翌日、取材班は再び江西省のレアアース採掘現場へ。過去にレアアースが採掘されていたと思われる山は、山肌がむき出しになっていた。そして、周りも同じような山々が。レアアースを長年研究している東京大学の岡部徹教授によると、鉱山でレアアースを採掘する時、まずは木々や表面の土を取り除き、その後の作業を進めやすくするのだという。カン州市を衛星画像で見ると、山肌が顕になった場所が至る所に確認できた。その結果、懸念されるのが土壌流出だ。このままでは澄んだ川も濁った川になってしまうという。
岡部教授が注目したのは、取材班が一日目に取材した山に張り巡らされたパイプ。これは、レアアースを含んでいるイオン吸着鉱に直接アンモニウムをかけるパイプだという。回収した液体は不純物を取り除くことで使えるレアアースになる。採掘現場のふもとの村では水が飲めなくなるなどの生活に影響も。こうした重い代償を受け入れているからこそ中国は重要資源を独占できている。


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