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神戸市にあるスポーツ用品大手アシックスの研究所。そのアシックスが4月に発売したのが、ランニングシューズ「NIMBUS MIRAI」。世界で1年間に生産される靴はおよそ239億足。そのうち95%がリサイクルされず焼却か埋め立て処分されている。そこで、このシューズはリサイクルしやすいよう上部の素材をポリエステル一つに統一。通常、複数の素材を組み合わせて作られているが、ひもの先端部分やひもを通す穴など特殊な加工を施すなどしてポリエステルに統一。こうすることでリサイクルに必要だった素材ごとに分解する作業をなくした。回収後は粉砕、ペレット状にして糸、そして最終的に生地にまで再生し新たなシューズへと生まれ変わる。もう一つの工夫がシューズの上部と靴底をつける接着剤。通常の接着剤は一度つければ剥がれることはほぼないが、ある一定の熱を加えることで簡単に剥がせるように。剥がした靴底は粉砕し、運動用のマットなどに再利用する。注目はQRコード。スマホで読み込むことでリサイクルのための集荷を依頼。回収は無料で、リサイクル後に2000ポイントが貯まり、新しいシューズを購入する際などに利用できる。環境に配慮した循環型のランニングシューズだが、耐久性や機能性も。パリオリンピック、パラリンピックの開会式などで日本の選手団が履く予定で、史上最もサステナブルな大会を目指す今回も注目されている。