モーサテ プロの眼
門間さんに話を聞く。きのうの日銀会合について「日銀が利上げに前向きなメッセージを出すかどうかを市場は注目していたが、あまりそういう感じはなく、近い将来の利上げに日銀は非常に慎重という感じがした」などと話した。きのう発表された日銀の経済見通しは前回とはあまり変わっていない。物価見通しは前回よりやや上昇修正。金融政策の方針も前回と変わりがないが、大事なポイントは「経済・物価情勢の改善に応じて」という部分で利上げのタイミングを考える上ではキーワードになる。消費者物価の内訳を示し、以前の日銀はコストプッシュなので利上げの理由にはならないと感上げたと思うなどと説明。続けて、食品値上げの理由についての調査結果を示し「注目すべきは人件費をあげる先が年々上がっていて今年は5割を超えている、人件費の上昇を理由に値上げをしている」などと話し、物価の上振れリスクと下振れリスクについて説明し、「ここからは物価の上振れリスクと賃金サイドの下振れリスクの綱引きがどうなっていくのか見極める時間になっていく」などと話した。また「関税交渉は日本は終わったが他の国はまだのところもある、これから分野別に出てくるところもある、関税率が決まってもその影響を受けて世界経済などがどうなっていくのか、その不確実性を日銀は心配しているところもある」「企業の前向きな賃金価格設定行動が途切れてしまわないかどうか、そこをチェックしていくことになる」などと話した。また年内の利上げについては、「年内はハードルは高いとみている」とし、今後の注目点を、アメリカ経済・物価情勢とFRBの金融政策、日本経済情勢、2026年の春闘に向けた動き、為替とあげた。