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日銀の植田総裁はきょう、全国地方銀行協会の会合であいさつし、賃上げに前向きな企業が多くなっているとして、来週の金融政策決定会合で利上げを行うかどうか議論し、判断したいと思うと述べた。この中で、植田総裁は経済物価情勢の改善が続くのであれば、それに応じて追加の利上げを検討するという従来の考え方を示したうえで、重要な判断材料になるとしていた賃上げに向けた動きについて、年初の企業幹部の発言や、先週開いた日銀の支店長会議での報告を踏まえ、前向きな話が多かったと思っていると述べた。その上で、植田総裁は今後の金融政策について、こうした要因をにらみつつ、経済物価の見通しをまとめ、それを基礎に来週の金融政策決定会合で利上げを行うかどうか議論し、判断したいと思うと述べた。日銀は、きのうも氷見野副総裁が横浜市で行った講演で、追加の利上げに向けた環境が整いつつあるという認識を示したが、植田総裁もこれに続いた形。日銀は来週23日と24日に金融政策決定会合を開く予定で、直前には米国のトランプ次期政権が発足する。日銀としては、トランプ次期政権の政策の内容や金融市場の反応も見極めながら、追加の利上げに踏み切るかどうか、判断すると見られる。