NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
アゼルバイジャンの首都バクーで開かれている気候変動対策を話し合う国連の会議・COP29では、途上国の気候変動対策を支援するための資金について、新たな目標額を決めることなどを目指し、会期を延長して交渉を続けている。そして23日、先進国と途上国が新たな目標額を巡り議論していたが、先進国の2035年までに年間3000億ドル(46兆円余)に拡大するとした提案に対し、島しょ国など途上国グループが、「額が少なすぎ、われわれの声が無視されている」などとし、退室した。そうした中、全体会合が開かれ、議長を務めるアゼルバイジャン・ババエフ環境天然資源相は「参加者ひとりひとりが意見の隔たりが埋まるように関与を強めてほしい」と述べ、合意を目指すよう訴えた。そして、気候変動対策の国際的な枠組み「パリ協定6条」に基づく温室効果ガスの排出削減量を取り引きできる国際ルールなど、資金目標以外の合意できている多くの項目について採択が行われた。最大の焦点、資金目標の交渉は議長が改めて草案を示したうえで、引き続き合意を目指して議論が続いている。しかし、先進国と途上国の主張の隔たりは大きく、最終的に合意することができるのか、注目が集まっている。