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小山芳明さんは、地元のコミュニティーFMで毎週1時間の番組を持ちパーソナリティを務めている。去年の元日に発生した能登半島地震は、災害関連死を含み625人が亡くなった。住宅被害は石川県内だけでも約11万6000棟にのぼり、1万3000人余が仮設住宅団地で暮らしている。小山芳明さんは被災地を支援する手立てとして1つの考えが浮かび、リスナーに呼びかけたところ多くの共感を呼んだ。母校を前身に持つ秋田北鷹高校に話をもちかけ、実現に向けて動き出した。農業を学ぶ生徒たちが花づくりを担当し、ことし1月以降種まきを行い花が咲き揃うよう育ててきた。4種類の花が農業を学ぶ能登高校と11の仮設住宅団地へ贈られることになった。
小山さんは車で能登町に入った。仮設住宅の団地では住民たちが出迎えてくれた。団地の敷地内に花が飾られると住民から笑顔がこぼれた。今も町のあちこちに残る自身の爪痕。現地を訪れて初めて分かる被害の大きさに小山さんは言葉を失った。小山さんは能登高校の生徒に会うのを楽しみにしていた。思いを込めた花々が被災地を彩った。今回秋田北鷹高校からは花の他に124人の生徒が書いたメッセージカードも添えられていて、能登高校の生徒や仮設住宅に住む人たちが喜んでいたという。小山さんや双方の高校では今後も何らかの形で交流を続けたいとしている。