米同時多発テロ23年 追悼式典 両候補がそろって出席

2024年9月12日放送 21:23 - 21:27 NHK総合
ニュースウオッチ9 (ニュース)

きのう伝えた米国大統領選挙のテレビ討論会で、激しい論戦を繰り広げたハリス副大統領とトランプ前大統領は11日、米国・ニューヨークで開かれた米国同時多発テロ事件の追悼式典にそろって出席し、犠牲者に祈りをささげた。事件から23年となった11日、倒壊したニューヨークのビルの跡地で追悼式典が開かれ、旅客機が激突した時刻などに合わせて黙とうがささげられ、犠牲者一人一人の名前が読み上げられた。2001年9月11日に起きた米国同時多発テロ事件では、ハイジャックされた4機の旅客機が、ニューヨークの世界貿易センタービルや首都ワシントン郊外の国防総省などに激突し、日本人24人を含む,約3000人が犠牲となった。
ことしの式典には、バイデン大統領とハリス副大統領のほかに、トランプ前大統領も副大統領候補に選んだバンス上院議員を伴って出席。米国史上最長の戦争となるアフガニスタンでの軍事作戦のきっかけとなった同時多発テロ事件。トランプ政権時代には、反政府武装勢力タリバンと米国軍の完全撤退を含む和平合意を締結。その後、バイデン大統領が撤退を敢行すると、タリバンが一気に権力を掌握しアフガニスタンでは混乱が続いている。テレビ討論会でも両候補が対立するテーマの1つとなった。民主党の大統領候補・ハリス副大統領は「トランプ氏はテロ組織タリバンと交渉し、5000人ものテロリストを解放した。大統領としてタリバンを大統領専用の山荘にまで招待した」、共和党の大統領候補・トランプ前大統領は「バイデン政権は最悪のアフガニスタン撤退を行った。米国史上もっとも恥ずべき瞬間だった。バイデン政権の無能さを見て、ロシアはウクライナを攻撃した」と述べた。
激論を交わした両候補は、11日はそろって参列し握手を交わす場面も見られた。民主党の大統領候補・ハリス副大統領は式典に先立って声明を出し「私たちは国民に向けられたいかなるテロの脅威にも警戒を怠らず、テロリストのネットワークがどこにあろうとも見つけ出し、破壊し続ける」と強調。共和党の大統領候補・トランプ前大統領はニューヨークの消防署を訪れ、自身のSNSに隊員らと撮影した写真とともに「決して忘れはしない」というメッセージを投稿。


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