ニュースウオッチ9 (ニュース)
国内では衆議院選挙の結果を受けて、各党の動きが続いている。大幅に議席を減らした自民党は選挙結果を総括するため、国会議員らを対象にした会合を開いた。出席者からは執行部の責任を問う声も出された。衆参両院の国会議員らを対象にした自民党の会合。所属議員の約3分の2に当たる200人余が出席。冒頭、石破総理大臣は「国民の期待に十分に応えることができなかった。申し訳ない」と述べた上で「国政に停滞は許されない」として、党の結束を呼びかけた。会合は約3時間にわたって行われ、出席者によると、執行部の責任を問う声も出されたという。自民党・斎藤洋明衆院議員は「これで終わりということではないという雰囲気だった」、青山繁晴参院議員は「しかるべき時期に総理は辞表を出すべき」、津島淳衆院議員は「全体の総括、反省、喧騒は不可欠」、党が非公認とした候補者が代表を務める政党支部にも2000万円を支給したことを巡って柴山元文部科学相は「検証をしっかり行うべき」、その一方で稲田元防衛相は「骨太の政策をしっかり出すべき」と述べた。
自民党は、政治改革本部の本部長らが会合を開催。政策活動費の扱いや政治資金をチェックする第三者機関の在り方などを検討し、年内に政治資金規正法などの再改正を目指す方針を確認した。自民党「政策改革本部」本部長・渡海前政調会長は「選挙の選択を受け、もう一回議論のそ上にいつかはのせないといけない」と述べた。
一方、同じく議席を減らした公明党は、きょうの中央幹事会で、衆議院選挙の責任を取りたいとして辞任する意向を表明した石井代表の後任に、斉藤鉄夫国土交通大臣を起用することを内定した。
自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談。自民党が衆議院に17ある常任委員長の人事のうち、政府の予算案を審議する重要ポストである予算委員長を含め、野党側に8つを配分することを提案し合意した。衆議院で与党が過半数を割り込む中、自民党は円滑な国会運営に向けて、野党側に譲歩した形となる。自民党・坂本国対委員長は「選挙の結果を真摯に受け止めたい」、立憲民主党・笠国対委員長は「(予算委員会を)熟議の国会の象徴的な委員会になるよう運営していきたい」と述べた。通常は与党に配分される予算委員長のポストが野党に移るのは異例。これまでは野党が反対する中、委員長の職権で予算案を採決する日程を決めることもあったが、今後与党としてそうしたことはできなくなる。国会運営も大きく変わり、与野党の合意形成がより一層求められることになる。