列島ニュース NHK NEWS WEB
視覚障害者の「街歩き」を支援する最新のテクノロジーについてだが、その舞台が大阪・関西万博の会場。大阪・関西万博の会場には、大屋根リングなど広い範囲に点字ブロックが設置されていて、その中にQRコードがついているブロックも設置されている。このQRコードを専用のアプリで読み込むと、点字ブロックを辿って到着できる場所が目的地として画面に表示される。その目的地を音声の読み上げ機能などを使って選ぶと、カーナビのように案内してくれる仕組みになっている。喋って道案内をしてくれる点字ブロックということで、万博会場に導入されている。このアプリは視覚障害がある当事者たちの呼びかけで導入された。視覚障害がある人たちを支援するもう1つのテクノロジーは、AIスーツケースという名前のロボット。中にはコンピューターやバッテリーなどの機器がぎっしりと詰まっている。利用する人がAIと音声でやりとりをして目的地を決めた上で、取っ手を握るとスーツケースが自動で動きだして、人や障害物をよけながら案内する仕組み。万博ではいろんな人が行き交う中で、実用化を目指して混雑する場所などでの動きを確認する実証実験が続けられている。1970年に行われた大阪万博では、動く歩道や電気自動車などが最先端の技術として紹介されて、その後、広く普及した。今回取材した視覚障害がある人を支援する最新のテクノロジーも今後、社会に普及していくのか注目。