ワールドビジネスサテライト (ニュース)
経済ジャーナリストの後藤達也が解説。7月の雇用統計の結果が出たが、予想を下回る雇用者数の伸びだった。5月と6月も大幅な下方修正だった。3カ月連続で雇用増が10万人を割っているので弱い内容。9月の利下げ観測も強まっているが、ドル安の反応もかなりシャープなので、市場にもサプライズになったとみられる。技術的な要因もあるので、このデータだけで景気に変調をきたしているかは断言しにくい。最近、AIが失業を生んでいるという話が増えてきている。AIによって代替される仕事がかなり増えており、マイクロソフトは7月に9000人を解雇。AIのクロードを手掛けているアンソロピックのCEOは「今後1~5年で新卒レベルの業務の最大50%がAIに代替」などと述べている。また、IT企業の設備投資額が伸びている。AIインフラでリードするためにNVIDIAの半導体を買うなど、利益の大半を回すような構図。AIで業務が効率化しているので、人件費には回らない。FRB議長も注目はしている。AIがどう進化して、内容やカルチャーがどう変わっていくのかをつぶさに見ていくしかない。
