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高齢者の5人に1人がかかるとされる認知症。その予防や治療、地域の取り組みを取材した。東京・世田谷区の玉川大師。地下にある長さ100mもの仏殿とともに知られるのが認知症にご利益があるとされる「ぼけ封じ観音」。土日には100人以上が参拝するこの寺があるものを全国で初めて導入した。スピーカー「kikippa(ききっぱ)」は「ガンマ波」と呼ばれる脳波を出しやすくする機能を持つといい、高齢者施設などを中心に月に数百台販売されている。ガンマ波は認知機能低下の原因であるタンパク質を減らすという研究結果(米国・マサチューセッツ工科大学)があり、世界的に注目されている。国内の認知症患者は増え続けており、来年には700万人に達するとされ、治療薬「レカネマブ」を投与できる医療機関は全国で600カ所を超えた。認知症と診断された人を地域で支える動きも広がっている。70代から80代の認知症の人たちが接客する「まちがえてもmaru(まる)カフェ」。名前の通り注文を間違えることもしばしばあるが、カフェで働く女性は「とっても楽しかった」「躍動感に包まれているという、それがすごく嬉しかった」などと話した。超高齢化が進む日本。国を挙げての認知症対策はまったなしの状況。政府は認知症の高齢者も安心して暮らせる社会を目指している。