賃金を取り巻く3つの環境変化

2024年9月6日放送 6:21 - 6:31 テレビ東京
モーサテ プロの眼

野村証券・森田京平さんの解説。きょうのテーマは「賃金を取り巻く3つの環境変化」。昨日7月の毎月勤労統計が発表された。森田さんは「1人当たり賃金(共通事業所ベース)を見ると名目賃金、実質賃金は2カ月連続で前年水準を上回った。主因は夏のボーナスといえる。一時的なものということはあると思うが、日本の賃金の伸びが徐々に粘着性を高め持続性を高めという方向には向かいつつある。日本賃金上昇のポイントは人手不足、労働力の移動、労働生産性向上の可能性。労働力人口は2020年あたりまでは増えたが頭打ち感が出てきている。一方で実際の労働力というよりも潜在的な労働力参加者、15歳以上の人口を見ると2021年あたりからはかなり減少。人の移動、移動機会を望む人が増えている。労働力の移動だけではなく、このままの賃金だったら辞めるという脅威。プレッシャーが企業側にとって信憑性があると思われると実際の離職がなくても賃上げのきっかけとなる。転職を希望している人を見たグラフ。転職希望者は約16%、企業側が受け止めると賃上げをしようというプレッシャーになる。重要なことは人手不足に直面して企業がしていることは賃上げだけではない。ソフトウェア販売額は2020年以降から急増。コロナは強制的に人手不足を経験させた。人手不足に対し、人への依存度を下げ、人以外のものへの依存度を高める、例えばソフトウェアという動きになってきた。別の言い方をするとそれは労働生産性が向上する可能性でもあると思っている。労働生産性が高まるなら実質賃金の伸びへの活路を開くきっかけになる。コロナ前はなんでも人の手でやることがサービスの美徳という価値観があったかもしれないが、コロナがその価値観を維持できなくさせた。賃金、物価の好循環の角度が高まりつつあると思っている。その限りにおいては金利のある世界に移行する。12月、2025年と計3回の利上げを見込んでいる」などと述べた。


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日本銀行毎月勤労統計調査実質賃金名目賃金

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