赤ちゃん取り違え 生みの親を探し続けた20年

2025年6月27日放送 0:11 - 0:21 TBS
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江蔵智さん(67)は、1958年都立墨田産院で生まれた直後、他の新生児と取り違えられた。家族の中で自分だけが長身で、一重まぶた。疎外感を感じていたという江蔵さんは14歳で家出をし、飲食店などで住み込みで働くようになった。39歳の時、母親が受けた血液検査をきっかけに両親と血液型が合わないことが発覚。46歳の時にDNA型鑑定をした結果、実の親子ではないと判明した。江蔵さんは「真実を知りたい 父母のヒストリーを聞きたい そこに尽きる」などと語った。
江蔵さんは取り違えの事実を認めてもらい、生みの親を探してもらおうと東京都に尋ねたが、東京都の職員は「取り違えなんてありえない でっち上げだ」と相手にすらしてもらえず。江蔵さんは2004年に東京都を提訴。裁判所が認めれば親捜しに協力してくれる、と考えた。裁判には江蔵さんの育ての両親の姿もあった。東京地裁は、病院の過失で取り違えがあったことを認めた。東京高裁も取り違えの事実を認定。これで生みの親を見つけることが出来ると期待が膨らんだ。当初は調査に協力的だった石原都知事都知事は「相手型の人生にも関わる問題だから行政としてはできることに限りがある」と述べ、取り違えられた相手のプライバシーを理由に調査への協力を拒否。江蔵智さんは、東京都に対する不信感は募る一方だったと明かした。江蔵さんは墨田区の20万人分の住民基本台帳を閲覧。生年月日が近い約80人を選び、一軒一軒訪ね歩いた。それでも見つけることはできなかった。江蔵さんは2021年、東京都を再び提訴し生みの親の調査を求めた。今年4月、東京地裁は江蔵さんの訴えを認める。焦点は都側が控訴するかどうかだっがた、小池百合子都知事は、この判決を尊重して調査を実施すると述べ、謝罪し控訴断念を表明した。しかし江蔵さんは「この20年ずっと月日がものすごく悔しい」と表情を曇らせた。江蔵さんが悔しさをにじませたのには理由があった。
江蔵さんの育ての母、チヨ子さんは認知症を患い、5年ほど前から施設で暮らしている。会話がままならない事が増え、東京都の調査が始まったことが伝わっているかがわからない。江蔵さんは「もうちょっと早く調べていただきたかったのが本音」などと明かした。育ての父も10年前に他界。東京都は5月末、江蔵さんと同じ1958円4月生まれの約200人分の戸籍受付帳の移しの提供を墨田区から受けたと発表。江蔵さん自身も複数回墨田区に開示請求してきたが、毎回殆どが黒塗りだった。調査の進捗に付いて東京都から連絡はないという。入り交じる期待と不安。江蔵さんの願いが叶う日は来るのか。


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