迎賓館赤坂離宮 “国家”の建築

2025年1月4日放送 22:10 - 22:16 テレビ東京
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迎賓館赤坂離宮を設計した明治の建築家・片山東熊は1879年に工部大学校(東京大学工学部の前身)を卒業。京都国立博物館、旧竹田宮邸宅(現グランドプリンスホテル高輪 貴賓館)などを手がけ、宮内省内匠頭まで上り詰めたエリート官僚だった。1896年に東宮御所の設計に抜擢。海外視察を重ね、アメリカから鉄骨を取り寄せ19世紀後半のヨーロッパで流行したネオバロック様式を採用したが、甲冑姿の武者、日本刀など随所に日本的な装飾があった。
西洋の様式と和の様式が理想的に融合しているのが2階東側にある花鳥の間。ルネサンスの影響を受けた16世紀フランス末のアンリ2世様式。天井は騙し絵、平面だがドームがあるように見える。壁は30面の七宝焼が彩る。渡辺省亭が原画を描き、濤川惣助が七宝焼に再現した。片山は洋館の細部を日本の伝統工芸品で飾り立てた。京都西陣の金華山織もある。世界各地で開催されていた万国博覧会で日本の工芸品が評判となっていたことに目をつけた。


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