途切れた鉄路〜米坂線復旧へ必要な覚悟〜

2025年8月19日放送 3:08 - 3:19 フジテレビ
FNSドキュメンタリー大賞 (FNSドキュメンタリー大賞)

2022年8月3日、山形県と新潟県で猛烈な雨が降った。24時間で362mmの雨が降り、大雨特別警報も発表。米坂線も被災し崩落、線路だけが残った。8月9日、米沢~今泉駅間で運転が再開したが全線の7割を占める今泉~坂町駅間はバスによる代行輸送に。事態の長期化が見込まれる中、JR東日本は調査の結果、被災した箇所は112か所にのぼると発表。元通りの復旧を目指す場合86億円の費用がかかり約5年の工期が必要と試算された。かかる費用の大きさから復旧に難色を示すJR。23年7月、山形県の吉村知事はJRによる自力復旧を求めた。県境の山間を走る米坂線はこれまでも自然災害の影響を受けてきた。特に顕著なのが夏の水害と冬の雪害。元国鉄職員の井上正美さんは1967年に発生した羽越水害の被害が凄まじかったと振り返った。米坂線は羽越水害により小国駅が浸水するなど102か所が被災。国鉄は総力を上げて復旧作業にあたり10か月ほどで復旧したという。当時は復旧が完了した際、駅に多くの人が駆けつけ祝ったというが、現在は年々利用者が減少。JR東日本は不採算路線の収支を公表し利用者が減少している路線の地元へ本当に鉄道が必要か議論を呼びかけている。収支によると米坂線の赤字は18億円にものぼっている。
上田市を走るしなの鉄道の利用者は右肩下がりだったが、花見列車やビール列車など様々なイベントを企画することで客を呼び込んだ。また、収支に大きく関わる合理化も実施。JRから引き継いだ身の丈に合わない過大な設備を整理し費用を削減した。徹底的な改革の結果、2005年度には黒字に転換。こうした努力を見た沿線自治体は2010年しなの鉄道総合連携計画を策定ししなの鉄道を支えるというスタンスを明確にした。現在は2014年から運行している地域ゆかりのう武将真田一族の家紋にあやかった観光列車「ろくもん」が人気。電車と宿泊施設の相乗効果で周辺地域に経済効果をもたらしている。


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