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高市新内閣の顔ぶれは総務相に林芳正、外相には総裁選で争った茂木敏充を起用。茂木外相はアメリカとの関税や投資についても担当し、就任直後の来週にトランプ大統領の訪日が控える中、外交手腕に定評のある茂木氏の力を借りてスタートダッシュを切りたい考え。総裁選で最後まで戦いを続けた小泉進次郎は防衛相に、官房長官には木原稔を起用。今回初入閣した議員は10人。平口洋は法相で初入閣。石原慎太郎元都知事が父親の石原宏高は環境相として初入閣。
人事で驚かせると話していた高市新首相だが、今回の内閣の人事についてどう受け止められているのか。「チーム高市」のサプライズについて、全体の起用の目玉は財務相・片山さつき。税の徴収・予算編成などを決める“最強の官庁”と言われる財務省だが、女性初の起用となっている。もう1人の目玉が新しく設けられた外国人政策担当相も兼務する経済安保相・小野田紀美。高市陣営では“キャプテン”を務めた人物で、首相肝いりの外国人政策を女性が担うことになった。女性閣僚の過去最多5人を目指していたが2人にとどまり、自民党内からは「女性閣僚が2人しかいなかった事が最大のサプライズ」という声も聞かれた。総裁選で茂木敏充の陣営だった議員が本人含め4人入閣している。党役員人事では総裁選で勝利を決定づけた麻生太郎副総裁に配慮した麻生カラーが強かったと言われたが、閣僚人事では総裁選で勝利を後押しした茂木元幹事長への配慮が見える。
高市政権がきょう発足し、石破政権が幕を閉じる。1年間の政権運営の弱点としてチーム力が指摘された。自民党内からも石破首相は官邸で孤立し、周りのサポートが十分ではなくチームとして弱かったという批判もあった。高市新首相にもリーダーとして「チーム高市」の力をどう発揮していくかが求められる。高市新首相も政策立案など1人で仕事をこなすのが得意なタイプで、総裁選での政策立案、今回の閣僚人事などでも側近に相談することなく1人で決めていた場面が多かったという。自民党のベテラン議員は「政権運営は1人じゃできない」と懸念を示していた。参議院選挙から3か月、自民党内の混乱で政治空白が続き、物価高対策は何もできていなかった。高市政権では具体的でいつまでに何を行うかを明確化した物価高対策を示すことが求められる。外交では1週間後にアメリカ・トランプ大統領が来日し、日米首脳会談が行われる。高市首相の側近は、高市首相は安倍元首相の後継者とアピールしてトランプ大統領との信頼関係を築く戦略だと話しているが、外務省幹部はトランプ大統領は甘くなく、十分な準備時間もとれず不安もあるという。