モーサテ プロの眼
「DeepSeekで再考するアメリカの大型株投資」について、重見さんは「自由主義経済・自由市場を前提とする場合、アメリカ大手テクノロジー企業にはネガティブに働く可能性があると思っている。DeepSeek社のモデルが今後、西側諸国でどう扱われていくかはわからないが、テクノロジー自体は引き継がれていく。寡占市場を前提とする場合、大手テクノロジー企業に分があるかもしれないと考えている。資本の力を用いて、競合企業を早いうちに買収して競争を避けるということができる。資本の巨大さだけでなく、情報をコントロールする力を持っているところがポイント。」などと解説。
アメリカの大型テクノロジー企業の株式市場での状況について、重見さんは「昨年末時点で、時価総額が大きい7つの企業が、時価総額全体の3分の1程度を占め、12カ月予想純利益の4分の1程度を占めている。7つの企業は出資先の企業を含めてお客様が使用、あるいは開発している製品やサービスが似通ってきている。値動きも似ているため、互いに相関係数を持っている。大手テクノロジー企業の全部とは言わないが、いくつかの企業は中長期的に見て、株価は下がらないかもしれないが、それ以外の銘柄に比べると劣後するようなリスクがある。」などと解説。
投資家の考え方や大手ハイテク企業が牽引してきた相場が変わる可能性について、重見さんは「中小型株やその他の資産に分散投資、積み立て投資を続けていく、投資割合の大きい企業というのは成長性を自身の目で確認・分析することの3つが考えられる。場合によっては、大型テクノロジー株の投資割合を増やしたほうがいいという結論になるかもしれない。幅広く情報と分析を集めていく必要がある。投資家は強気な見通しを変えていないと思う。」などと解説した。