- 出演者
- 望月麻美 池間昌人
オープニング映像。
イスラエルとハマスの戦闘が始まってから2年余り。生存している人質全員が解放されイスラエルが喜びに湧く一方、ガザ地区に恒久的な平和をもたらすには難題が多く残っている。ガザ地区での停戦合意の発効を受けて、イスラム組織ハマスに最後まで拘束されていた人質のうち生存者合わせて20人全員が解放された。イスラエル最大の商業都市「テルアビブ」ではこの2年間、人質の 解放を求める運動の中心となり「人質人場」と呼ばれるようになった場所が人々で埋め尽くされ、解放を喜び合っていた。イギリス・BBCの映像を紹介。
ガザ地区での和平計画を主導したアメリカのトランプ大統領はイスラエルの議会で演説し、“新たな中東の歴史的な夜明け”だと述べ人質の解放などの成果を強調した。イギリス・BBCは「トランプ大統領は外交上の勝利をあげたものの、あくまで停戦や人質の解放であって和平が実現したわけではない」と伝えている。人質が解放される一方、トランプ大統領はイスラエルのテルアビブに到着した。今は笑顔を浮かべているトランプ大統領も、わずか1カ月余り前はアメリカの同盟国であるカタールへの攻撃を命じたネタニヤフ首相に激怒した。ミサイルは標的のハマスに命中しなかったが、この攻撃をきっかけにトランプ大統領は戦闘を続けるネタニヤフ首相を支援することがアメリカの国益に反すると判断した。両首脳はイスラエルの議会に向けアメリカ大統領のリムジンで出発した。人質の解放と停戦を実現したトランプ大統領は外交上の勝利を収め、万代の拍手を受けた。ネタニヤフ首相は「トランプ大統領は歴代の大統領の中でイスラエルの最大の友人です」と述べた。一方、イギリスなどの同盟国を批判した。パレスチナの国家承認を求める議員2人が連れ出される一コマがあった。トランプ大統領は国家承認には触れず、「ガザ地区はただちに武装解除され、ハマスも武器を放棄します。イスラエルの安全保障が脅かされることはありません」と述べた。しかし武装解除はほとんど始まっていない。このあと和平を協議する首脳会議のため、エジプトのシャルムエルシェイクに入った。ガザの停戦は各国の努力の結果で、エジプトに集まった首脳が大きな役割を果たした。しかしあくまでも停戦および人質と拘束されていたパレスチナ人の解放であって、平和が実現したわけではない。
トランプ大統領はエジプトで開かれたガザ地区の戦闘終結と和平を協議する首脳会議に出席し、仲介国の首脳とともに和平を巡る文書に署名した。文書に署名したのはエジプト、アメリカ、カタール、トルコなどの仲介国だった。イスラエル・ネタニヤフ首相は祝日が近いことを理由に出席しなかったほか、イスラム組織ハマスは招待されなかった。最終的な和平の実現に向けては、第二段階としてハマスの武装解除や今後の統治、和平プロセスの監視など困難な課題が残されている。(スペインTVE)
トランプ大統領はエジプトで開かれた首脳会議で演説し「平和への第一歩は常に最も難しいものだ。私たちはともにそれに踏み出した」と述べた。アメリカABCのホワイトハウス担当記者は「大統領はこの歴史的な勝利を祝っているものの、この勢いをどうやって恒久的な平和につなげるか難題が待ち受けている」とレポートした。(アメリカABC)
“新たな中東の歴史的な夜明けだ”と強調したトランプ大統領。「トランプ大統領の成果」、「今後の難題」について解説する。トランプ大統領の和平計画のもと停戦と人質解放が実現された背景には、トランプ大統領がイスラエルに圧力をかけるとともに、アラブ諸国から支持をとりつけたことがある。ターニングポイントは先月、イスラエルによるカタールへの攻撃だったとみている。アメリカメディアによると、トランプ大統領はカタールへの攻撃に激怒しネタニヤフ首相への圧力強化に転じたと伝えている。トランプ大統領が1期目、イスラエルと一部のアラブ諸国の国交正常化させたアブラハム合意など関係を強化してきたことも下地として機能した。トランプ大統領は和平計画について「第2段階が始まっている」と述べた。最大の難題はハマスの武装解除。ハマスは応じる考えはなく、仲介国への回答では態度を明らかにしていない。さらにハマスは将来的な議論に参加する姿勢を見せている。ハマスが武装解除に応じなければ、イスラエルが攻撃を再開させる可能性がある。イスラエル軍のガザ地区からの撤退についてホワイトハウスが示した計画を紹介した。アメリカ軍約200人をイスラエルに派遣、エジプト・カタール・トルコなどの国際安全化部隊への参加が見込まれている。
和平計画の第一段階としてハマスが人質を解放する一方、イスラエルは国内の刑務所などに収容されていたパレスチナ人約2,000人を釈放したと発表した。パレスチナ暫定自治区のヨルダン川西岸で釈放された家族との再会を喜ぶ人々がいる一方、釈放のリストから外され悲しむ家族の様子を伝えた。イスラエルによるガザ地区の占拠が続くことが今回の交換からも分かる。10月7日の襲撃の首謀者は以前、交換条件で解放された人物だった。(イギリスBBC)
カタール・アルジャジーは「ガザでは多くの人々が戦闘で家族を失い、パレスチナ人の釈放を手放しで喜んでいるわけではない」としたうえで、ガザ市内の市場には支援物資の搬入の再開で、この2年間見られなかったような野菜や果物が並び、次第に生活が正常に戻りつつあると現地から伝えている。
和平計画の第1段階の停戦に続いて、第2段階では深刻な人道危機の問題やハマスの武装解除、今後のガザの統治のあり方などが焦点となる。しかし、ハマスはいかなる武装解除も拒否し、新たに5000人の人員を募集していて、「このような挑発行為は戦闘再開につながりかねない」とフランス軍は伝えている。
各国の放送局はガザに支援物資の搬入が始まったと伝えている。ただ、2年余りを振り返るとガザの人たちにとって取り返しのつかない大きな被害がでてしまった。ガザ地区での死者は6万7000人を超えている。戦闘が始まる前のガザの人口の3%にあたる。このうち2万人が子ども。瓦礫の下には大勢の人が取り残されているとみられている。深刻な人道危機で栄養失調などで死亡した住民は今月5日の時点で460人にのぼっている。おととし10月の戦闘開始以降、ヨルダン川西岸ではユダヤ人が入植活動を加速させ、パレスチナ人に対する暴力も多数発生している。OCHA国連人道問題調整事務所が今月9日に発表した最新のまとめによると、おととし10月の戦闘開始後、ヨルダン川西岸でイスラエル軍や入植者に殺害されたパレスチナ人は999人にのぼる。約1万人が入植活動や破壊によって住居を追われている。トランプ大統領はヨルダン川西岸についてイスラエルによる併合は認めない考えを示しているが、和平計画にはヨルダン川西岸への言及はなく、パレスチナ国家の承認については漠然とした表現が盛り込まれただけだった。
パキスタンの“核兵器廃絶”への動きについて伝える。今年5月に起きたインドとパキスタンの大規模な軍事衝突。インドは推計180発、パキスタンは推計170発の核弾頭を保有する核兵器保有国。軍事衝突のさなかにはパキスタン政府が核兵器の管理を統制する会議を招集したとの情報が一時流れるなど、核戦争の危険性を世界に再認識させた。
パキスタンで被爆国日本に想いを寄せ芸術や学問の分野を通じて核兵器廃絶の声を上げ続ける人たちの姿を取材した。パキスタンの首都イスラマバードで先月開催された展示会。並べられているのは原爆の被害をイメージした作品。作品を制作した芸術家のバシル・アフマド。作品を作るきっかけとなったのが2001年に発生した同時多発テロだった。人々はなぜ争うのか考え、戦争の歴史を調べるうち、原爆による日本の被爆地の惨状をしった。先行して核兵器を手にしたインドに対抗し、初めて核実験を行った5月28日は国民にとっての誇りの日として祝日とされ、各地で祝賀行事が開かれる。
パキスタンが核兵器を保有した直後には核廃絶運動が盛んに行われた時期があったものの、今では市民の間にそうした動きはなくなってしまったという。背景には時間が経つにつれ核兵器のある世界が日常となり、市民が疑問を抱かなくなってしまった。近年ではロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるガザ侵攻を受けて市民の間で“核を持っていることは自分たちを守ることになる”と意識が高まっているという。インドの核開発に対抗するためにパキスタンは核弾頭を増やしてきただけでなく、核弾頭などの運搬手段の能力も向上させてきた。
アフガニスタンで実権を握るイスラム主義勢力タリバンの暫定政権は、隣国パキスタンにある複数の軍の拠点などを今月11日に攻撃したと明らかにした。パキスタン軍がアフガニスタン東部を空爆したことへの報復だとしている。軍人58人が死亡し約30人が負傷、自国の戦士9人が殉教死し18人が負傷したと発表した。両国間の緊張が高まることが懸念されている。(香港TVB)。
トランプ大統領はウクライナへの供与を検討している巡航ミサイル「トマホーク」について、「ロシアと話をしなければ。トマホークを使えば攻撃は新たな段階に入る」と述べて攻勢を強めるロシアを牽制した。ゼレンスキー大統領はトランプ大統領と電話会談し、9日ロシアが電力設備を攻撃し広い範囲で停電が発生したことを取り上げ「ザポリージャ原子力発電所の状況をプーチン大統領が悪化させている。ウクライナのエネルギーインフラに対する攻撃も激しくなっている」と述べた。ウクライナ各地では毎朝9時になると戦闘で亡くなった人たちのために1分間の黙祷が捧げられている。トマホークが供与されればロシアの首都モスクワも射程に収めることになり、ロシアは強く反発している。(香港TVB)。
ウクライナでの戦闘が続く中、ドイツでは今月始めミュンヘンの空港周辺で無人機が相次いで目撃され空港が一時閉鎖される事態となり、メルツ首相は「背後にはロシアがいる」と指摘した。ドイツ情報機関のトップらが議会の公聴会で証言し、ロシアがヨーロッパの国々に対する破壊工作の準備をしているとして強い警戒感を示している。9月にはベルギーの電力供給網が焼かれ一部が停電になったが、ほとんどがモスクワからの指示だとされている。(ドイツZDF)。
アメリカ・トランプ大統領はエジプトで開かれたガザ地区の戦闘終結と和平を協議する首脳会議に出席し、仲介国の首脳とともに和平をめぐる文書に署名した。最終的な和平の実現に向けては第二段階として危機的な人道状況の改善や、ハマスの武装解除、ガザ地区の今後の統治のあり方など困難な課題が残されている。
南米チリにあるアタカマ砂漠では、ここ最近地球温暖化の影響で雨が増えて一部が花畑に姿を変えている。約20%は地域特有の植物で、多くは2~3ヶ月で枯れてしまうという。
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