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オープニング映像。
茨城県日立市の「塙山キャバレー」は長年労働者の疲れを癒やしてきた居酒屋は全て戦後間もなくを彷彿させるトタン張り。番組が塙山キャバレーを取材し始めたのが2022年の頃で店を切り盛りするのが土橋蓉子さん達ママ達。そんなママ達が企画したのが「はなやま祭り」でコロナで中断して以来5年ぶりの開催。とりわけ張り切っていたのは「梨里」のママで料理の準備を家族にも手伝ってもらった。はなやま祭りではそれぞれの店で盛り上がりをみせる。ふじのママである佐々木さんは開店以来、会話はカッコつけてもその時の感情でぶつかり合うから作れるものではないと思うなど話した。めぐみのママである關恵子さんは10代の頃に温泉街の芸者として売られた過去があり、そこから抜け出しシングルマザーとして塙山キャバレーで人生を切り開いてきた人で独特の価値観をもっている。
開店して半世紀以上の歴史を持つ「京子」のママである沼辺京子さんはキャバレー最年長の84歳。塙山キャバレーは1950年代からちょっと訳アリの女性たちが生きるために集まって出来てきた場所で、強面の人を追い出してきたのが京子ママだった。2年前に患ったがんも乗り越え現在もほぼ毎日営業しており、目標は100歳だという。「いづみ」には以前取材した男性の娘さんが訪れていた・男性は通称大工のまっちゃんで取材を始めたばかりの頃訪れる客は笑顔のウラに様々な悲しみを抱えていることを教えてくれた人物でもある。まっちゃんは30年前に福島に家族を残して蒸発し塙山キャバレーに居場所を見つけた人でその後、その事を娘さんが知りいづみママの店で再会し、その後娘と過ごす時間を楽しみにしていたが1年ほど前にまっちゃんは心筋梗塞で亡くなった。いづみのお客はまっちゃんについて娘さんは色々あったが最高の父だったなど話した。
祭りも無事に終わりしばらくたった夜、様々な理由で塙山キャバレーのママのスゴさを教えてくれたのが「ゆみ」のママである喜藤さん。喜藤さんは30年ほどスナックのママとして働き68歳で初めて自分の店を持った苦労人。お客さんのやり取りに耳を傾け、喋らない代わりに手間暇を惜しまないのが料理でお客さんもめちゃくちゃ美味しいなど話す。ゆみママは独りものが多いからここで食べたいっていう人が多く「おいしい」って言ってくれるのが嬉しいという。そんなゆみママの流儀として開店前に準備を終えてすぐにお客さんに出せるようにしておくこと。そんなゆみである夜、お店についての話になり、ゆみママはまだわからないが娘が継ぐと話していると明かす。娘さんは離れたところで店をやっているという。話を聞いていた女性は親が借金があり、自己破産をしたという身の上話をし始めた。親を恨んだこともあるが前を進もうと思ったや息子が生まれてから変わったなど話した。
ママたちの個性が彩る塙山キャバレーであるが、1人のママがこの街を去っていた。そのママには閉店前からずっと気にかけていたお客さんがいた。それが生活保護で生活し一杯のビールを生きがいにしていたのぼるちゃんだった。
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塙山キャバレーのいづみが店を構えて40周年を迎え、閉店することを決めていた。いづみママは大恋愛の末結婚するも鳶職の夫が急死し茨城に戻ってきた。その後再婚するも生活に息苦しさを感じ、塙山キャバレーに店を持った時に初めて自分らしくを生きられる場所と仲間に出会った。そんなママは閉店するまで気に病んでいたのが3年前にな亡くなった常連客ののぼるちゃん。のぼるちゃんは元ラーメン店で塙山キャバレーに店を構えていたが冷蔵庫の漏電で焼失し何もかも失ってしまったという。火事も現在は昔の笑い話となっていた。のぼるちゃんは2022年の冬に自宅で人知れず冷たくなっていて、その事実にショックを隠せなかった。身元引受人なども見当たらず、また個人情報の観点からお墓の場所も教えてもらえない状態で墓前に手を合わせる事が出来たのは1年後でようやく良い思い出にすることが出来た。いづみの閉店日、そこにはまっちゃんの息子さんも訪れていた。
いづみの閉店日、開店前からお客さんが待っていたり、花を持ってきてくれたりする。訪れた客の中にはいづみママの妹ののり子さんの姿もあった。さらにママのために仕事の休憩時間に訪れたのはまっちゃんの息子さん。息子さんは幼い頃からまっちゃんに連れて来てもらいママや常連客と顔なじみ。まもなく9時になりまもなく閉店の時間になり寂しいと話すお客さんたち。いづみママは辞める決心した理由について視力の低下により車で店へ通うことが怖くなったためで雨が降ったらもうアウトであるやこれ以上やったら楽しくなくなっちゃうなど話した。ママ達が開いてくれた送別会もひたすら笑顔で楽しい会となった。しかし、いづみママの引退により新たな問題が発生した。店の明かりがつかないことにより通りが暗くなる他、トイレの電源をいづみから取っていて使えない状態となっている。さらにいづみを取り壊し更地になるという噂まで出ていた。そんな一大事を解決する救世主が出てきた。
いづみの噂が広がる11月、いづみの元ママである土橋さんがお店に訪れていた。そんな中いづみについて常連客で大学講師でもある加藤さんが店を開くために借りることを決めた。壊すと言っていたが崩して空き地にしても利益にならないと説得したという。塙山キャバレーに明るい兆しが見えてきた中だったが新たな問題が浮かび上がっていた。
ザ・ノンフィクションの次回予告。
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