2024年5月18日放送 10:30 - 11:00 テレビ東京

ブレイクスルー
最新がん検査を発明!物を“透視”する数学の天才

出演者
佐々木明子 真山仁 
(オープニング)
オープニング

経済小説「ハゲタカ」をはじめさまざまな人間ドラマを描く小説家・真山仁が未来を切り開く開拓者に迫る。日本一高いスカイツリーが倒れないのもロケットが宇宙へ飛び立てるのもさまざまな計算による裏付けがあるため。社会の発展は数学によって支えられてきた。今、ノーベル賞候補とも言われる数学の天才が見えないものが見えるという世界初の物体内透視技術を生み出した。スマホなども入ったカバンの中から隠し持った拳銃だけが見える技術を駆使すれば空港でのあの面倒な荷物検査がなくなるかもしれない。数学で世界を変える男が目指すのはエジソン。今週は小説家の真山仁が和製エジソンを大解剖するという。

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トーマス・エジソンハゲタカ東京スカイツリー
(ブレイクスルー)
物体内を”透視”する最新技術

兵庫・神戸市の理化学研究所など先端の研究施設が集まる一角に世界初の技術を次々に生み出している大学発のスタートアップ企業がある。神戸大学教授・木村建次郎(Integral Geometry Science CEO)は数学の力で世界を変える知られざる鬼才。スマートフォンやEV(電気自動車)のバッテリーなど今や生活に欠かせないリチウムイオン電池。一方で多発しているのがリチウムイオン電池が原因とみられる火災。都内だけで年間150件も発生している。その要因の1つが電気の漏れ。目に見えないため、事前に見つけ出すことが困難。

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Integral Geometry Scienceリチウムイオン電池東京都理化学研究所神戸大学神戸市(兵庫)

火災の原因ともなるリチウムイオン電池の電気漏れ。これまで見えなかった漏れを神戸大学教授・木村建学発のスタートアップ企業がある。神戸大学教授・木村建次郎(Integral Geometry Science CEO)が数学によって導き出した物体内透視技術で発見できるようにした。電池内の三次元電流を磁気計測結果から逆解析する方程式でつくられた製品が蓄電池非破壊画像診断システム。電池の中に流れている電流を可視化する機械で、リチウムイオン電池のプラス極とマイナス極の間には微量の電気が流れ互いを引き合っている。ここに磁界も発生し電池の製造過程でミスがあった場合は電流が1か所に集中し発火。この電流が強まる場所は磁界が強くなっていた。木村が開発した検査装置は電池から漏れ出す磁界の強さを場所ごとに細かく図り、そのデーターを木村が編み出した方程式で解析している。リチウムイオン電池の安全性を高める世界初の技術に政府や企業が注目。1月には政府系機関が量産化のため、およそ25億円の助成金を交付。すでに大企業のTOPPANが代理販売を開始し、大手自動車メーカーや電池メーカーからも受注している。

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TOPPANホールディングスリチウムイオン電池新エネルギー・産業技術総合開発機構神戸大学
世界初!「乳がん検査」に驚き新技術

数学の力は命の現場にも及んでいた。神戸大学教授・木村建次郎(Integral Geometry Science CEO)が世界で初めて開発したのはマイクロ波を使ったこれまでにないマンモグラフィ。年間およそ9万人が発症し、1万4000人以上が命を落とす乳がん。早期発見のために自治体や企業が無料の検査を実施するなど今や画像検査の市場規模は世界で5兆円に上るが、従来の方法には問題。従来のマンモグラフィはがん細胞を見やすくするため、装置で胸を押し潰す必要があり、強い痛みが伴う。微量だが放射線被ばくするため妊婦などは受診できない。乳腺の密度が高い高濃度乳房の場合、レントゲンに乳腺が映り込んでしまうため、がんの発見は困難を極める。木村が開発したのはこうした課題をクリアしたまったく新たなマンモグラフィ。検査は胸の表面を装置でなぞるだけで痛みはない。X線ではなくマイクロ波を使うため被ばくの心配もない。今、臨床試験の最終段階で、厚生労働省の手続きをすれば販売できる。このシステムの開発は医療分野での貢献を認められ、日本医療研究開発機構理事長賞を受賞。大がかりな装置を必要としない検査機の価格は1台約5000万円。

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マンモグラフィー乳がん厚生労働省日本医療研究開発機構理事長賞
”和製エジソン”が発明で未来を創る?

神戸大学教授・木村建次郎(Integral Geometry Science CEO)は波動散乱の逆問題を10年の歳月をかけて世界で初めて証明した。未解決問題を解いた木村は学問ではなく、起業を選び次々と世界初の製品を生み出す。木村建次郎は「確率論に人生を預けるのは嫌で決定論的な人生をしたい。大阪万博じゃなくて自分だけ万博をやりたい」などと話している。

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2025年日本国際博覧会トーマス・エジソンノーベル賞フレデリック・ショパン応用物理学会神戸大学
世界初の”透視技術”が続々

痛みを感じず乳がんを発見する世界初のマンモグラフィにリチウムイオン電池が爆発する原因ともなる電気の漏れを発見する装置。数学の未解決問題を解き、見えないものが見えるという物体内透視技術を開発した神戸大学教授・木村建次郎(Integral Geometry Science CEO)は2012年、神戸大学内にスタートアップ企業IGSを設立。約30人の社員には学生時代に木村から学び、入社を決めた教え子たちも少なくない。難問を解き明かし、壁を突破するにはトップレベルの人材が欠かせないため、待遇も破格。数学の力であの煩わしさを解消し、そして世界を守る。

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Integral Geometry Scienceアルベルト・アインシュタイン乳がん神戸大学
(エンディング)
次週

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