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本日の世界遺産は「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟遺跡」と紹介した。
トルコのほぼ真ん中に位置するカッパドキア。標高およそ1000m、高原地帯に広がるギョレメの谷には塔のような奇岩が並ぶ。奇岩は高いものは50mのものも存在し「妖精の煙突」と呼ばれるようになった。様々な形がある妖精の煙突は「凝灰岩」で造られている。湿地が広がっていた頃、噴火により火砕流が堆積し、火山灰からシリカという物質が溶け出し凝灰岩となり雨風で侵食され柱状となった。岩だらけのカッパドキアであるが緑も点在している。緑の正体はブドウで名産となっている。
カッパドキアの岩に空いた無数の穴は、かつて人が住んでいた「岩窟住居」とよばれる。凝灰岩はやわらかく比較的楽に削ることが出来た。今では侵食が進み仲が丸見えの部屋も存在する他、教会も存在する。カランルク教会を造ったのは東方正教会と呼ばれるキリスト教信者で壁には最後の晩餐などが描かれていた。キリスト教の痕跡は「ウフララ渓谷でも見つかっている。横穴を開けて住居や教会にしていた。聖ゲオルギウス教会は墓地で中で子どものミイラも見つかっている。
トルコ・ネヴシェヒルでは丘を埋め尽くしていた住居を取り除くと岩窟住居郡が発掘された。ある部屋に入ると地下にもつながっているなど予想より広さが確認された。
カッパドキアには30以上の地下都市が見つかっている。代表的な都市の一つが「デリンクユ地下都市」。地下1階はワインの貯蔵庫などが存在し2万人が暮らしたとされる。さらに地下に向かうと井戸が存在する。名称となっている「デリンクユ」は「深い井戸」という意味がありそこから名付けられている。さらに別の道をいくと円盤状の岩があり、重さ200kgの岩を動かすことで敵の侵入を防いでいた。住んでいたのはイスラムの攻撃から逃げてきたキリスト教徒達で中には教会だったとされる空間も存在する。
カッパドキアの人々は岩窟を様々なことに再利用していて、その一つ、メフメト・ウチャールさんはお土産屋にしている。元は家畜小屋だったと考えられ、地下へ繋がる通路の先には井戸が存在する。
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- カッパドキア(トルコ)
断崖を利用して造られたマズ地下都市。崖の上部からは他にない構造物が発見された。考古学者のギュルヤズさんによるとカッパドキアで見つかった古い墓の一つで古代ギリシャ建築のドーリア式のものでその時代のものと断定できた。今回特別に入ることが出来た。現在わかっているのは地上6階、地下2階まででまだ地中深く広がっている可能性も存在する。ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟遺跡は奇岩の自然美と独特な文化を理由に世界遺産に登録された。
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